池上秀志

2021年1月15日3 分

ヘモグロビン値が上がらないのはどうすべき?

 先日ある受講生の方から下記のようなご質問を頂きました。

「ヘモグロビンが 常に13以下(12台)で、14以上に上げるため、鉄サプリなど数年飲んでおりますが、改善の兆しがありません。(献血を100回程度 やっており、都度気にかけております。以前は15程度あったヘモグロビンが13以下と少ないため、今は成分献血しかできませんが)

(それぞれ 2つの病院で 検査をうけましたが、特に問題なしとの診断でした)


 

意識して鉄を含む食材を食べるようにしたり、鉄たまご を入れて調理をしたりしておりますが・・・・


 

練習は ロードでやっているので その影響が大と思います。

(近くに グランドとか なく)


 

何か ご教授 いただけませんでしょうか?」

 

 中長距離走、マラソンをやっていく上で職業病ともいうべきものが貧血です。この貧血にもいくつか原因があるのですが、私なりの回答を下記に記しておきます。何かのご参考になりますと、幸いです。

 さて、ご質問いただいた件ですが、血清鉄やフェリチンの値は出していますでしょうか?ヘモグロビンが少ない場合、たいていの場合は鉄欠乏性貧血です。そもそも体の中にある鉄が足りていない状態です。ですが、それとは別に鉄は足りているけれど、ヘモグロビンが作られないというケースも考えられます。ヘモグロビンは鉄とビタミンC、ビタミンB12、葉酸、タンパク質と結合して作られます。鉄を摂取する際にこれらの栄養素と一緒に摂取していなければ、ヘモグロビンが作られません。


 

 これらのことを頭に入れた上でですが、鉄のサプリメントを摂取してもヘモグロビン値が回復しない最も多い原因はサプリメントの品質が悪いからです。これは鉄だけではなく、全てのサプリメントに言えることですが、薬局などで売られている安価なサプリメントのほとんどが化学合成によって作られたものです。たとえばビタミンCも石油から合成して作ることができ、大量生産して価格を抑えることが可能です。しかしながら、石油がから作られたビタミンCはレモンを瞬間冷凍して粉末にしたサプリメントと同じ働きをしません。文字通り、体に有益なことは何もしません。鉄のサプリメントもこれと同じで質の悪いものが出回っています。また一言で鉄と言ってもいくつかの種類があるのですが、貧血治療に使う鉄はコハク酸第一鉄の他に、硫酸第一鉄、グルコン酸第一鉄、フマル酸第一鉄の形が望ましいです。


 

これらのことを頭に入れた上でですが、鉄のサプリメントを摂取してもヘモグロビン値が回復しない最も多い原因はサプリメントの品質が悪いからです。これは鉄だけではなく、全てのサプリメントに言えることですが、薬局などで売られている安価なサプリメントのほとんどが化学合成によって作られたものです。たとえばビタミンCも石油から合成して作ることができ、大量生産して価格を抑えることが可能です。しかしながら、石油がから作られたビタミンCはレモンを瞬間冷凍して粉末にしたサプリメントと同じ働きをしません。文字通り、体に有益なことは何もしません。鉄のサプリメントもこれと同じで質の悪いものが出回っています。また一言で鉄と言ってもいくつかの種類があるのですが、貧血治療に使う鉄はコハク酸第一鉄の他に、硫酸第一鉄、グルコン酸第一鉄、フマル酸第一鉄の形が望ましいです。


 

 また長距離ランナーの貧血治療には、サプリメントに書かれている1日あたりの摂取目安量が少なすぎます。私の経験上、治るまでは1日に50mg-100mgの分量が適切です。完治したあとは一日25mg前後で大丈夫です。何れにしても、サプリメントを変えてタンパク質と一緒に摂取する(練習直後は代謝が活発なので、プロテインドリンクと一緒に鉄を摂るのがオススメです)か、もしくは病院で鉄剤注射の治療に切り替えるのがオススメです。このあたりのことはブログ記事に詳しく書いていますので、以下のURLよりご覧ください。

https://www.ikegamihideyuki.com/post/2019/12/06/blutanaemie

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