足底筋膜炎


今回はランナーの障害の15%を占める足底筋膜炎について書きます。この故障の特徴は起床直後に脚をついた時の痛みです。また長距離移動の後など長時間座っていた後にも痛みを感じます。足底筋膜炎という名称から土踏まずのあたりの痛みを想像するかもしれませんが、踵の骨の付近に痛みを感じることが多く、真ん中か人によってはやや内側に痛みを感じます。この故障は主にふくらはぎの筋肉(ヒラメ筋と腓腹筋)の硬直及び足関節の過回内が主要な原因です。過回内は最近はオーバープロネーションという言葉の方が普及しているのでしょうか。私にはそのあたりのことはよく分かりませんが、接地した後母指球に体重が乗り始める局面から離地するまでの局面で足関節が過度に内側に傾くことを過回内と言います。最近は過回内を防止するシューズも発売されており、矯正シューズや矯正用中敷きを購入しなくても、サブ4、サブ5向けのシューズを購入すれば何らかの施しがなされているものが多いです。私個人のおすすめとしてはナイキ社製のシューズの中で靴底にdynamic supportと書かれているシューズがお薦めです。

 この足底筋膜炎ですが、超音波や干渉波、LLLTなどの理学療法を除けば、紙コップで凍らせた円柱型の氷を足裏で転がす治療が有効です。特に腫れや熱感などの炎症が見られる場合は優しく転がすと有効です。私は買ったことがないのですが、サッカーボール型の氷を作れる製氷型があるらしく、それなんかはきれいな球が作れるのでより良いのではないかと思います。紙コップで凍らせた氷では少し転がしにくいです。

 また足底筋膜炎用の就寝時に履く特別なブーツがあります。これは寝ている間に物凄くゆるく足底筋膜を伸ばすと共に、足底筋を固定し治癒を促進してくれます。足底筋膜炎が厄介なのは日常生活でも常に負担がかかっているということです。シンスプリントや膝の関節炎などそれが何であれ、長距離選手の故障というのは日常生活に支障が出るようなものはあまり多くありません。だからと言って、それが簡単に治るようなものであることを意味するわけではありませんが、歩いているだけでいたいというようなことはあまりありません。立っているだけでも負担がかかり続けるのが足底筋膜炎の大きな特徴です。因みにこのブーツですが数千円台で買えます。日本のアマゾンでも買えますがアメリカアマゾンで20ドルほどで売られているものを、3万円ほどで売っています。以下にアメリカアマゾンのリンクを貼っておくのでほしい方はこちらから買っていただいた方が良いと思います。(https://www.amazon.com/Plantar-Fasciitis-Posterior-Night-Splint/dp/B01M1KMNJO/ref=pd_lpo_vtph_121_bs_t_1?_encoding=UTF8&psc=1&refRID=94EZK3R44TK5KA2Q080J)

 足底筋膜炎は放っておくと半年、一年とかかるケースが比較的多いです。これは先述したように起きている間はほとんどずっと負担がかかっているからです。一年間何らかの治療をやり続けることを考えれば、それほど高い出費ではないと思います。もしもこれより安くで治療したければ円柱型か球状の氷を足裏で転がすしかないでしょう。

 因みに、理学療法を用いるとすれば、LLLTがお薦めです。これも安価なもので1万円台、4万円出せば良いものが買えます。高いと言えば高いですが、接骨院に一年間通い続けることを考えれば悪くない選択肢だと思います。経験的に言えば、足底筋膜炎は問題なく走れるようになってもすっきりきれいに治る人はあまりいません。そのように自分に暗示をかけることだけは避けていただきたいのですが、コストパフォーマンスを考えるにあたっては一応長期戦と思っていただいた方が良いです。これは治療を施しても長引くという意味ではなく、効果的な治療を施さなければ結局少額のお金を長期にわたって払い続ける破目になるという意味です。当然、かけるお金が同じなら早期回復したほうが良いでしょう。LLLTに関しては過去記事に詳しく書いているので興味のある方はそちらを参考にしてください。

長母指屈筋炎

 長母指屈筋炎は足底筋膜炎と間違いやすいのですが、足底筋膜炎の方がより足部の内側が痛み、長母指屈筋炎はより真下でつま先立ちした時に激しく痛むのが特徴です。走行時の見極め方で言えば、足底筋膜炎の方がより接地時に痛み、長母指屈筋炎はつま先立ちになった局面で痛みます。長母指屈筋は親指を曲げる時に使う筋肉で足底では親指のラインを通っているのですが、ふくらはぎの方ではやや外側に向かって進んでいきます。足底筋膜炎にしろ長母指屈筋炎にしろ、ふくらはぎのマッサージと穏やかなストレッチ(絶対痛みを感じないように!!)が有効ですが、長母指屈筋炎の場合はやや外側にアプローチしなければならないことを覚えておいてください。因みに、ふくらはぎが太くなり始める高さでほぼちょうど長母指屈筋がふくらはぎの真ん中を通っており、それより下位では内側、それより上位では外側を通っています。踵骨から約10㎝のあたりが真ん中を通る位置です。ここが長母指屈筋のトリガーポイントになるのでここに圧をかけると効果的です。右の図の赤い部分が長母指屈筋です。

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