皆様のおかげでケニアの恵まれない子供達400人分の16日分の食料を寄付することが出来ました。
更新日:8月27日

こんにちは!
以前より、ケニアから紅茶を仕入れてそれを販売した利益の全額を(一部ではなく全額)使って、ケニアの恵まれない子供たちに最低限の衣食住と教育を提供するというプロジェクトを進めていたのですが、やっと昨日そのお金を届けることが出来ました。
初めはお安くさせて頂いたりして、利益があまり出なかったので、今回は41787円、現金で納めてきました。おそらくピンっと来ないと思うのですが、下記の写真が1万円分のトウモロコシの粉です。

重量で言えば、12キロのトウモロコシの粉で400人分の一日の食料をまかないます。結構カツカツと言えば、カツカツです。
この写真のトウモロコシの写真でどのくらいの食料になるかというと400人分の子供たちの4日分の食料になります。
今回はその4倍のお金を納めてきたので、16日分の食料を提供してきたことになります。単純計算でいけば、我々が力を合わせて、同じことを24回繰り返せば、400人分の子供たちの1年間の食料を供給することが可能になります。
日本円に換算すると、192万円です。販売している紅茶の箱1箱で利益が800円なので、2400箱売れば良いことになります。これが大変なことなのかどうかはやってみないと分かりませんが、断言できるのは動き始めるまでが一番大変だったということです。
ケニアから商品を仕入れるとしても何を仕入れて、どのように販売して、いくらで販売するのか、仕入れ先と連絡が取れても、税関の際に必要な情報が仕入れ先からなかなか送られてこなくて、約3か月も足止めされた挙句に、よもやのところでケニアに送り返されるところでした。
また、販売し始めるのは良いけど、初めは味も何も分かって頂いていない状態で、認知もされていません。味を知ってもらうために安くしたりして、認知を広げてきた段階です。そうやって、利益を作って、自分の手で直接このプロジェクトを2004年に始めた施設長の方にもお会いしてきて、お金を納めることが出来ました。
ちなみに、日本とケニアでは平均収入の比較から単純計算でだいたい物価が10倍違います。あくまでも単純計算なので、じゃあ10分の1の価格で車が買えるかというとそんなこともないのですが、日用品などの生活必需品は5分の1から3分の1くらいの価格では購入することが出来ます。
ちなみにですが、外国人用の観光ツアーなどに参加すると外国人価格になるので、そうはならないのですが、1住人として現地の人と同じ生活をすると、生活に必要な価格はだいぶ低いです。
逆にホテルとかに泊まると、ホテルに泊まるという体験自体がこちらでは贅沢なことで、庶民価格にはなっていないので、一人当たり一泊6000円くらいです。それで、じゃあ質はどうかというと、広さこそあるもののあまり綺麗ではなかったり、シャワーの水の勢いが死ぬほど弱かったり、お湯が出なかったりするので、日本と比べると実質的にはかなり割高です。
そういうのを総合的に考えて、私の肌感覚で物価は3分の1程度です。
平均収入から考える物価は10倍違うので、こちらの最高紙幣は1000円札で100円札や50円札もあります。そういった国での1000円札40枚なので、かなり喜んでくれていました。
この施設はこれまで寄付に頼ってきたのですが、コロナになってから世界的に経済が下向きになり、寄付の金額が一気に減り、普段の半分以下の寄付しか集まらず、子供たちがお腹をすかせていたそうです。
そういったことがなくなってきたので、皆様には改めて感謝申し上げます。
今回はそんな皆様にも、施設の中をお見せさせて頂きたいと思います。

先ず施設の概要を説明させて頂きますと、親がいなかったり、貧困家庭に生まれたため衣食住もままならず、学校にも行けないような子供たちに無償で教育と食事を提供している施設です。子供たちも色々で、住むところすらない子供もいれば、一応帰る家だけはある子供たちもいます。
帰るところすらない子供たちの為には住居も借りて、提供しています。そうではない子供たちにとっては、朝ごはん、昼ご飯、夜ごはんのついている学校のような感じの施設です。
対象となる子供は日本で言うところの幼稚園から中学生までです。こちらでは幼稚園のあと、1年生から9年生までがあるので、ちょうど中学生までです。
幼稚園はこんな感じです。

ケニアでもミッキーマウスが子供たちに人気であるとは知りませんでした。
各クラスの教室はどんな感じかというとこんな感じです。

実際に、机に座って生徒目線で先生をみるとこんな感じです。

逆に、先生から生徒をみるとこんな感じです。

机は全て寄付されたもので、だれだれによって寄付されたということが机に書いてあります。
机は、日本の学校机とは違い、開閉式になっていて机の中にものを入れる時は蓋(ノートや教科者を置くところ)があくようになっています。そして、授業を受ける時は蓋を閉めてそこに色々と書いていきます。
ちなみに、机は鍵がかかるようになっていて、学校に教科書や筆箱を置いて帰れるようになっています。日本では置き勉と言われてしまって怒られるのですが、そもそも学校にものを置いて帰れるように、鍵がかけられるようになっているというのが斬新だなと思いました。
そんなことしたら、絶対に家に鍵を忘れてきて、その日一日ノートも筆記用具もない子供が出てきますよね。文化の違いを感じました。
また机の中にスプーンを置いて帰っている子供もいて「なんでスプーンが入っているんですか」と聞いたら、「学校でご飯食べるようにスプーンも置いて帰っている」という回答だったのですが、スプーン入れもなく、ビニール袋に入っている訳でもなく、本当にスプーンがボンッと教科書やノートの上に置いてあるので、「大丈夫かなー」と思いながら見ていました。
日本で言えば、置き勉+給食袋も置いて帰るのが普通ということですよね。
一クラス30人ちょっとで、これも日本の学校と同じくらいだと思います。
職員室はこんな感じです。先生用の部屋だから何かが恵まれているということはなく、最低限のスペースが確保されているという感じです。
カリキュラムは日本とほとんど同じで、歴史、社会、理科、算数(数学)、音楽、体育、家庭科、といった感じです。改めて考えてみると、そうだなーと思ったのは、こちらでは公用語であるスワヒリ語と英語の授業があるのですが、日本では英語という授業はあるけれども、日本語の授業というのはありませんよね。国語という言葉を違いますよね。
多部族によって構成され、部族の言葉に加えて公用語としてスワヒリ語と英語がある国には「国語」というのはあるようなないような感じなんだなと改めて思いました。
ちなみに、ライオンズの選手ともやり取りをしているとスペルミスや文法的な間違いが散見されます。たまたま間違えたとかではなくて、いつも同じスペルミスをしているので、多分間違ったまま覚えているんですよね。
日本人に仕事を頼む時に、書き間違いや打ち間違いとかではなく、そもそもきちんとした日本語が書けないという人にはまだ出会ったことがないのですが、こちらでは教育が行き届いていないとそんな感じです。
うちの選手は自慢じゃないですが、比較的教育が行き届いていません。そういうのも見ていると、やはり最低限の教育は大切だと感じます。
また、こちらには農業という授業があるのですが、これは日本で言うと「生活」に該当すると思います。あなたが小学生の頃は「生活」という科目はありましたか?
どうも、祖父母の頃は「生活」という科目はなかったようです。まあ、疎開先では授業の一環として田畑を耕して農作物を作って、自分たちで食べていたようなので「生活」というよりは「実生活」ですが、昔は「生活」という科目はなかったと教育大学で習いました。
こちらでは農業の授業は何をするのかというと、まさに実生活そのもので、将来的に農家になれるような教育がなされています。また、アヒルと鶏を育てて、こちらも卵を産ませたり、最終的に市場で売れるようにしたりとまさに実生活そのものです。
それから、日本で言う「技術」もしくは「情報」の時間もあります。これはパソコンを使って初歩的なワードやエクセルを使えるようにするのです。これがパソコンルームです。

お金がないので、かなり台数は限られていますが、安いノートパソコンを買ってきて、授業を行います。日本の東芝とかの何年も前の型落ちした中古のものを10000円切るくらいの価格で販売していたりするので、そういったものを買って使う訳です。
型落ちした中古のものとは言え、おそらく2010年より少し前とかそのくらいのものだと思います。
私が初めてパソコンを触り始めたのは5歳くらいの頃でしたが、まだノートパソコンはなく、ブラウン管のテレビくらいの大きさがありました。1993年生まれの私が5歳ということは1998年、色々な人(近所のおっちゃんとか)に話を聞いてみると、日本で家庭用のパソコンが普及し始めたのが1997年ごろだということなので、私の記憶と一致します。
それから、25年経つとケニアでも(と言ったら失礼かもしれないけれど)、10000円を切る価格で当時のパソコンより性能が良いものが買えるのかと驚いてしまいます。
次に、400人分の食料をまかなう台所を紹介させて頂きます。台所はこんな感じです。