『マラソンサブ3からサブ2.5の為のトレーニング』は非常に分量が多く、是非お手元に置いていただき、何度も何度も読み返していただきたい書籍です。
こちらの書籍はマラソンを運動生理学、一流選手のマラソントレーニングシステムの過去110年間の発展の流れ、市民ランナーの為のトレーニングシステムの3つの観点から、約10万字にわたって図も入れながら解説している本でたった3000円です。
日本でサブ3からサブ2.5の為のトレーニング(女性の場合は3時間15分から2時間45分)についてここまで詳しく的確に書いている本は今のところないと言って良いでしょう。こちらの本はエリート市民ランナーになりたい市民ランナーの方にとって非常にリーズナブルな投資だと思いますが、全ての人に読んで欲しい本ではありません。
どんな人が読むべきで、どんな人が読むべきでないかは冒頭をお読みいただければ一目瞭然です。本日は冒頭の部分のみを下記に引用させて頂きます。
「この本はマラソンでサブ3からサブ2.5を達成する為だけに書かれた本です。初めに書いておきますが、マラソンでサブ3をするためのトレーニング理論とかマラソンで2時間半を切るためのトレーニング理論というのはありません。マラソンはマラソンです。サブ4から世界記録更新まで理論的な部分は同じです。
ですが、やはり細かい部分は変わってきます。本書ではサブ3からサブ2.5までに特化して詳細を解説していきたいと思います。初めに書いておきたいのはサブ3やサブ2.5はあなたが思っているほど難しくないということです。というのは、いささか論理が飛躍していますね。私はあなたがどう思っているのか知りようがないのですから。ですが、確実に言えることは、世間一般に思われているほどマラソンサブ3やサブ2.5は難しくないということです。
私は洛南高校陸上競技部で高校の3年間を過ごしました。正直、私が在籍したころは今の洛南高校陸上競技部ほどは強くありませんでした。ですが、インターハイチャンピオンや国体チャンピオンは毎年出ていましたし、全国高校駅伝に出ることは当たり前中の当たり前、負けたら大ごとでした。
それは何故か?
別に私達に特別な才能があったとか、授業に出ずに一日中練習していたとかそんなことはありません。私達が当たり前のように全国高校駅伝に出場していたのは、先輩方から色々なものを教えて頂き、先生からは専門的な指導を受け、そして、日本全国の強豪校と合宿をさせて頂いて、全国高校駅伝に出場する、あるいは全国高校駅伝で闘うチームがどういうものかというものを体で感じさせて頂けたからです。
要するに、一般的にはレベルが高いと思われるレベルに簡単に到達する最も簡単な方法はそういった環境に身をおくということです。では、それが叶わないのであれば、どうすれば良いのでしょうか?
これも私の経験をお話ししましょう。私は洛南高校陸上競技部の部員としてはお恥ずかしい5000m14分43秒というタイムしか残せず、失意のまま高校を卒業し、勉強で京都教育大学に進学しました。大学駅伝の事情を少しでもご存知の方はお分かりの通り、高校生の強い選手のほぼ全員が関東の私大に進学します。
残った僅かな選手たちが実業団や京都産業大学、立命館大学、関西学院大学などに進みます。京都教育大学なんていうのは、先生になる為の大学でそもそも長距離を志す者など皆無と言っても過言ではありません。それでも、私が入学した時には4回生にのちに3000m障害でインカレチャンピオンになる中村真悠子さん、大学院一回生に現在スターツでキャプテンを務める佐藤奈々さんがいらっしゃいましたが、彼女らは中距離が専門で教えてもらえる環境にはありませんでした。
私自身も入学直後から自分の練習は自分で考え、一人で練習するというスタイルをとりました。もちろん、一人と言っても、高校時代の恩師や他の高校の先生、大学の指導者の方々など、色々な方から色々なことを教えて頂きながらの4年間でした。一人と言っても、文字通り一人という訳ではありませんでした。色々な方に色々なことを教えて頂いて、それを自分の体で試しながら、上手くいくパターンと上手くいかないパターンを見つけていきました。 それに加えて、読書魔の私はとにかく長距離走、マラソン関連の本を何百冊と読み込みました。読むだけではなく、これも自分の体で試しながら上手くいくパターンと上手くいかないパターンを見つけていきました。
高校時代の私は高校生の中だけでも100傑に入れず、271番という惨憺たる結果だったのですが、僅か二年でハーフマラソンで日本ランクの69番に入りました。高校生の中でも100傑に入れなかったのが、日本ランクで100傑に入れるようになったのです。話を元に戻すと、そういった環境に身を置けないのであれば、他の人の話を聞いたり、本を読んだりして勉強するのが手っ取り早くショートカットを進む方法だということです。そして、本書はまさにサブ3やサブエガ、サブ2.5を達成するためのショートカットとして書かれたものです。
ですが、その前にちゃんと言わせてください。もしも、あなたが月間200キロ未満の練習量で、サブ3やサブ2.5を達成する魔法のようなものを求めているのであれば、今すぐ本書を閉じてください。返金請求をして頂ければ、返金させて頂きます。世の中には、効率よくやろうとすると、かえって効率が悪くなることが沢山あります。
一日3時間の勉強で東大合格を目指すとかえってハードルが上がるでしょう。元手無しで年収一億円稼ごうと思ったら、かえってハードルが上がるでしょう。断られるという経験なしで、一流のセールスパーソンになろうと思うとかえってハードルが上がるでしょう(というか無理でしょう)。
それと同じでマラソンも実践ありきのスポーツです。月間800km走れとは言いませんが、月間300km前後の練習量がトップ市民ランナーになる一番簡単な方法です。ですから、月間300kmがかなり大きな負担になるのであれば、段階的に体をそこまでもっていくことから始めないといけません。ローマは一日にして成らずです。
それに加えて、市民ランナーがサブ3やサブ2.5を達成するにはある最低条件があります。それは走るのが好きであること、走ることを愛していることです。私はプロとして4年間走らせてもらいました。走ることを愛してはいましたが、仕事は仕事です。好きとか嫌とかそんなことは考えたことがありません。結果を出して、大金を稼いで、両親に家の一軒でもプレゼントするためにやっていました。だから好きとか嫌とかは考えたことがありません。お金持ちになりたいから走る、それだけです。
ですが、市民ランナーの方はいくら結果を出しても金銭的な報酬はありません。もちろん、ラン仲間からは尊敬のまなざしでみられますし、会社では自分のキャラが確立するし、配偶者や子供からも尊敬されます。尊敬されるまでいかなかったとしても、休日家でだらだらしているお父さん、お母さんよりも朝早く起きて子供が起きる頃にはひとっ走り終わっているお父さん、お母さんの方がかっこいいに決まっていますし、そういう姿を見ていれば、子供も頑張れる子供に育っていきます。 ですが、やっぱり仕事ではありません。だから、あなたが走ることを愛していなければ、やりがいもないですし、私も教えがいがないですし、何より継続できません。もう一度書きますが、サブ3やサブ2.5を達成するには月間300km前後走る方が、月間200km未満の練習に比べて確率が上がりますし、簡単なんです。ですが、その月間300km前後の練習を難行苦行だとか、ノルマだと思ってほしくありません。
本書はあくまでも、走るのは好きだからどっちみち走るんだけれど、どうせ走るなら速く走れるようになりたい、最も効率の良いトレーニング方法を知りたいという方の為の本です。という訳で、全額返金の二回目のチャンスです。もし、あなたが走るのが嫌い、月間300km前後(200kmから400km)走る気なんて毛頭ないというのであれば、本書はあなたのお役に立てません。全額返金請求をしてください。
それでも読み続けるというそこのあなた。おめでとうございます!あなたはトップ市民ランナーへの第一歩を踏み出されました。それでは、ステップバイステップで解説していきますので、ともに歩んでいきましょう!」
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