9割の男性が遅かれ早かれマラソンサブ3出来る練習四選
更新日:23 時間前
あなたは今期こそはマラソンでサブ3をしたいと思っておられますでしょうか?
それとも今期じゃなくても良いけれど、いつかはサブ3を達成したいと思われているでしょうか?
今回はそんな方々が中長期的に取り組みやすい練習を4つ紹介させて頂きます。
初めにお伝えさせて頂きたいことですが、おそらくこれから紹介させて頂く練習は世間一般で紹介されているマラソンサブ3の為の練習三選とかと比べると随分楽な練習だと思います。
それが故に、違和感を覚える方も多いと思うのですが、それには理由がありまして、世間で言うところのマラソンサブ3の為の練習三選を見ていると、だいたいはその練習で速くなるというよりは、この練習が一人で出来たらサブ3出来るんちゃう?知らんけど、みたいな練習が多いです。
つまりは、速くなるための練習ではなくて、一種の試験紙みたいなものです。この練習がクリアできたら、サブ3出来るんちゃう?知らんけど、みたいな類のものだと理解されてください。
で、実際問題その練習をやったらサブ3出来るかというとそれは分かりません。分からんけど、確かに練習で一人でこれが出来たらサブ3出来るんじゃなかろうかくらいのレベル感の練習が多いです。
そんな訳で、世間一般でいうところのサブ3の為の練習三選というのは、試験紙的なものであったり、あるいは最後の仕上げとして使う練習、すでにサブ3を達成できるだけの基礎的能力を有している人がレースに向けてもう一段階くらい仕上げていくための練習だと思ってください。
では、私がこれから紹介させて頂く練習はどういう類の練習かと言いますと、誰がやっても着実にマラソンが速くなる練習です。
単純な話で、どんどんマラソンが速くなれば勝手に3時間は切れます。私も別に、マラソンで3時間を切りたいと思ったことは人生で一度もありませんが、マラソンが速くなりたいと思って練習していたら、知らない間に3時間は切っておりました。
どういう考え方をするかは人それぞれですが、いずれにしても言えることは着実に速くなりつづけたら遅かれ早かれ3時間は切れるということですから、これが分かっていればそれで良いかと思います。
それでは早速サブ3の為の練習四選を見ていきましょう!
おススメの練習のその1:中強度中量の持久走
そもそも中強度中量というのはどういう概念かと言いますと、あなたが無理なく走れる一番速くて長い練習だと理解されてください。翌日に疲れを持ち越さない一番速くて長い持久走です。
ただ、ここでは一回質と量を分けて考えた方が分かりやすいと思います。まず中強度とは何かということですが、中強度走は呼吸が有意に乱れない最も速いペース、生理的には血中乳酸濃度が安静時よりも有意に上昇しない最も速いペースです。
ただし、血中乳酸濃度を測定する機械を持っておられる方の方が少ないので、ここでは呼吸を基準に考えた方が分かりやすいでしょう。自分の耳で自分の呼吸がはっきりと聞こえたらそのペースは速すぎると考えてください。そうならない範囲で最も速いペースが中強度走です。
さらに、それに主観を加えていきます。ここで一番重要なことは自分が実際に無理なく継続できる一番速い速度であるということです。つまり、主観的にキツイと感じたり、やる前に心理的な圧を感ずるようであれば、そのペースは速すぎます。
決して楽ではないが、主観的にキツイとも感じないし、やる前も今日は頑張らなきゃとは思わない、気持ち良くペースを上げていこうというくらいのペースです。
更に、心拍数における目安を挙げると最大心拍数の80%くらいのペースです。
では、中量の方はどうか?
これはその練習量に完全に体が適応していればという条件はつきますが、その人の総走行距離を単純に日数で割ったものがその人の中量です。
例えば、継続的に週に70㎞の練習を続けており、その練習量に対して無理を感じない、問題なくその練習量を続けられる、寧ろ全く走らないよりも体調が良い、という練習量であれば、それがその人の中量です。
ちなみにですが、普通は中強度中量の持久走を繰り返していると、勝手に余裕度が上がります。余裕度が上がると質か量のどちらかを増やすことが可能になります。しかも、同じ余裕度でペースをあげるか、量を増やすか出来るようになります。
もうちょっと分かりやすく具体例をあげると、例えば今まで1㎞5分ペースで8㎞走った時の平均心拍数が145だった人が同じ平均心拍数145で1㎞4分50秒ペースで走れるようになるということです。
では、先に量を増やすべきか質を増やすべきかということですが、私の意見は先に量を増やすのが先です。
何故ならば、人体は量を増やす方が簡単だからです。先に簡単な方を片付けて、後から質を上げていくのが良いです。
では、量はどこまで増やせば良いのかということですが、最大で一日30㎞あたりを目安にすると良いでしょう。20㎞を超えるあたりからは体への負担を減らすために二部練習を入れるのがほぼ必須になるはずです。
とは言え、この数字が多くの市民ランナーさんにとって非現実的であることは分かっているので、無理なく増やせるところまでで構いません。
自分がこのくらいの量であれば、無理なく日常生活に取り込めると思った距離まで増やし、そのあとは段階的に質を上げていくのが良いです。
おススメの練習その2:中強度高量
この練習は1-2週間に1回の頻度で取り入れて頂きたい練習で、同じ中強度でいつもよりも長い距離を走ります。どのくらい長く走れば良いのかと言いますと、それはその人の能力によりけりです。
出来れば、一度に増やす距離は2,3㎞が望ましく、多くても5㎞までにとどめておいてください。つまり、過去30日に走った一番長い距離が15㎞であるならば、次は18㎞、18㎞に体が慣れてきたら、次は20㎞、20㎞に体が慣れてきたら次は22㎞と増やしていくのが良いということです。
最大でどこまで距離を伸ばせば良いのかということですが、とりあえず上限は40㎞で考えて良いのではないかと私は考えています。とりあえずですが。実際には、無理なく距離を伸ばすということをやっていった結果、40㎞までたどり着かない方も多いですし、それはそれで構いません。
無理なく増やすことが大切で、同じ余裕度で増やしていくことが大切です。
つまりはどういうことかと言うと、初心者の頃には15㎞の中強度走で感じていた体のきつさと同じきつさで最終的には40㎞の中強度走が出来るようになるのが望ましいということです。
現在初心者の方には想像も出来ないかもしれませんが、人間の体はかなり柔軟に適応するもので実際にそうなるのです。
私自身の走人生を振り返っても、今40㎞中強度走の後に感ずる疲労度を昔は15㎞中強度走くらいの距離で感じていました。まあ、人間そんなもんです。
ただ、焦りは禁物です。そうなるまでに5年以上はかかると考えて良いでしょう。少なくとも5年は見てください。15㎞が長いなと思っていたのと同じ余裕度で40㎞走がこなせるようになるまでに少なくとも5年はかかります。
ちなみにですが、レースは一発だけ本気で頑張れば良いので、サブ3の方が先になる可能性は大いにあります。
また、サブ3達成のために必要な中強度走の質を上げておくと、だいたい中強度走のペースが4分45秒を下回ってきたら、サブ3の基本性能を有していると思っていただいて間違いないです。
ということは1㎞4分45秒ペースで40㎞走がある程度の余裕をもってこなせるようになれば、サブ3が達成できるレベル感ということになります。
がしかし、実際には40㎞走まではやらなくてもサブ3を達成される方も多いです。
おススメの練習その3:ショートファルトレク1分速く1分ゆっくりを20本から25本
3つ目は1分速く走って1分ゆっくりジョギングを繰り返すショートファルトレクです。ファルトレクは時間で管理するインターバルだと思ってください。基本的にファルトレクはタイムを計測しないので、よりリラックスして取り組む練習です。要するに、ある程度の負荷はかけるが、そこまで追い込まない練習です。
しかし、ここで一つ時代の変化があります。
昔はGPS機能のついた時計なんかなかったか、あっても普及はしていませんでしたから、距離の分かるところに行かないと正確なタイムを計測する術はありませんでした。なので、ファルトレクは本当に正確にどのくらい速く走っているかは自分でも分からなかったのです。もちろん、体の感覚的になんとなくは分かりましたが。
しかし、現在はGPS機能がついていない時計を使っている市民ランナーさんの方が少数派というかほとんどいらっしゃいません。
そうなると、タイムはとっても取らなくてもどちらでも良いのですが、とりあえずあまり気にせずに主観的5000mのレース強度くらいで走るようにしてください。なんとなく、今日5000mのレースがあったらこのくらいのペースかなというくらいのペースです。
特に、早朝に実施される方は、初めの何本かは遅くなるのは普通だと思われてください。3本目か5本目が終わるくらいから予定通りに走れるようになればいいやくらいの感覚で心に余裕をもって走り始めるようにしてください。
この練習で重要なことは、ゼーゼーハーハー言うまで追い込むことではありません(結果的に呼吸は乱れるだろうけれど)。そうではなくて、速いペースに対して、脱力する感覚を養うことです。
もちろん、ペースが速い以上は勝手に代謝系にも刺激はかかりますが、最大の目的は速いペースを体に覚え込ませる、速いペースに体を慣らすことであると理解されてください。
おススメの練習その4:低強度走
低強度走は自分が主観的に楽だと感ずるペースです。あくまでも、主観で構いません。中強度走が速く気持ちの良いペースだとすると、低強度走はゆっくり気持ちの良いペースです。
そして、実際に高負荷練習から回復出来ることも大切です。いくら理論的には余裕がある練習でも、高負荷練習から実際に回復しないのであれば、それは低強度走ではありません。
低強度走の良いところは楽だから量も頻度も増やしやすいことです。また、多くの市民ランナーさんがあまりにも低強度走の練習効果を軽視されています。ひどい場合には、練習効果が無いかのように思われている方もいらっしゃいますが、全然そんなことはありません。
寧ろ、初心者の方ほど低強度走の頻度と量を増やすだけで走力がぐんぐんと向上します。
こういってもにわかには信じられない方の為に私の好きな言葉を紹介させて頂きます。
「信じるな。試せ」
はい、これにつきます。私の言っていることは信じなくて良いです。是非試してみてください。
という訳で、今回はマラソンサブ3の為のおすすめの練習を4つ紹介させて頂いたのですが、もっと理論から様々な練習の具体例まで詳しく勉強したいという方の為に、拙著『マラソンサブ3からサブ2.5の為のトレーニング』をご用意させて頂いております。
拙著『マラソンサブ3からサブ2.5の為のトレーニング』では以下の内容について解説を致しております。
マラソンサブ3からサブ2.5に必要な生理学的変化
要するに、サブ3やサブ2.5を達成するのに必要な身体の変化が起きればそれで良い訳です。しかし、ここで疑問になるのはどのような身体の変化が起きれば良いのかということです。
先ずはこれを解説致します。
マラソントレーニングの歴史
もしもあなたが科学が全てを解決してくれると信じておられるのであればそれは誤りです。
確かに、最終的には望む生理的変化が生じなければマラソンは速くなりません。この意味において、望む生理的変化を引き起こすことは非常に大切です。
しかしながら、運動生理学は運動中の人間の体内で何が起きているのかを明らかにする学問であって、どのような練習をすれば我々の望む生理学的変化、つまりは第一章で解説させて頂いたマラソンが速くなる生理学的変化が生ずるのかまでは分かりません。
一方で、マラソントレーニングの歴史を見れば、だいたいどのような練習をすれば良いのかは分かります。
もちろん、いつの時代もそれぞれ練習のやり方は個人差があります。しかしながら、だいたいは皆同じです。
何故ならば、前の時代の人がだいたいこういう風にやれば速くなると解き明かした練習方法にさらに試行錯誤を加えてどうなるかを観察してみるという過程を繰り返して、人類はどんどん速くなってきているからです。
だいたい、どのくらいの量をどのくらいのペースで走れば良いのか、スピード練習はどんなものをやれば良いのか、距離走はどのくらいの距離をどのくらいのペースでやれば良いのか、高負荷練習と低負荷練習はだいたいどのくらいの比率で並べるのが良いのか、中負荷練習はどのくらいの頻度で入れるのが望ましいのか、時期によって練習の内容を変える方が良いのか、それともひたすら同じ練習を繰り返すのが良いのか、こういった疑問に答えるには人類全体のマラソントレーニングの発展を見るのが最も手っ取り早いです。
何故ならば、我々が思いつくようなことはすでに過去に誰かが試しているからです。
ちなみに言えば、「最新の○○」とネット上で言われることのほとんど全ては最新でもなんでもありません。ここ数年流行中のノルウェー方式の練習のやり方も実は1970年代から存在します。
先日のフランクフルトマラソンではブランカ・デーフェル選手がドイツ歴代2位の2時間20分44秒を記録しましたが、彼女の練習のやり方は1990年代に当時世界歴代4位の2時間21分36秒を記録したウタ・ピッピヒ選手や当時世界歴代2位の2時間7分2秒を記録したサミー・リレイ選手の練習のやり方とほぼ同じです。
誰かが結果を出すと、一時的にその人の練習のやり方の一部が脚光を浴びますが、完全に新しい練習というもの、ネット上に出てくる「最新の科学が明らかにした練習方法」の類は95%以上の割合で最新でもなんでもありません。
つまりは歴史から学ぶことで、この手の過ち、即ち最新でもない最新の情報に踊らされ続け、一生最適解にたどり着かないという過ちを侵さずに済むという利点もあるのです。
ここまでお読み頂いた方の中には「いやいや、市民ランナーとプロは違うでしょ。そんなのが参考になる訳がない」とおっしゃる方もいらっしゃるでしょう。
しかしながら、そんなことはありません。先日のフランクフルトマラソンに出場していたプロランナー達に話を色々と聞いてみましたが、聞けば聞くほど、過去500人以上のサブ3ランナーさんの練習を分析してきた私からすれば、市民ランナーさんとプロランナーとの間に大きな違いはありません。
例えば、ほんの一例を挙げますと、距離走のペースをレースペースの90%あたりでおさえている人と95-100%の極めてレースペースに近い、あるいはレースペースでやっている人との間でレース結果に有意な差はありませんでした。
にもかかわらず、レースペースの95-100%で実施した選手の何人かはその練習後ガクンと状態が落ちるということを経験しています。
これは市民ランナーさんも同じで、レースペース、あるいはレースペースに極めて近いペースでの距離走をしても得られるものは特にないのに対し、リスクは存在するのです。
もちろん、適切に段階を踏んでやればレースペースの95-100%でやっても問題がないのは事実なので、全否定する訳ではありませんし、精神的に自信が持てるという利点もあります。
ただし、得られるものと失うもののリスクを比較すると合理的な選択とは言えません。これは市民ランナーさんにおいてもプロランナーにおいても同様です。
どこまで行っても、違いはほとんどありません。
とは言え、実際問題として市民ランナーさんに週に200㎞走れというのは非現実的ですし、実際にサブ3程度で良いのであれば週に80㎞あたりの練習量で充分に達成可能です。
こういった細かい違いは実際に存在する訳ですから、もっと具体的に市民ランナーさんの為の練習方法について解説を致しているのが本書の最終章です。
改めてまとめてみますと、本書で解説しているのは以下の内容です。
・マラソンサブ3、サブエガに必要な体の変化
・実践から学ぶ、実例から学ぶ正しいマラソン練習方法
・実際に市民ランナーさんがマラソンサブ3、サブエガを達成するにはどのような練習をすれば良いのか。
これらの内容を学ぶことであなたには以下のようなメリットがあります。
・最短最速でマラソンサブ3、サブエガが達成できる
・マラソンサブ3、サブエガが達成できる確率が上がる
・練習に関して迷わなくなる
・巷の情報に惑わされなくなる(正しいか正しくないかが見抜けるようになる)
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