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マラソンサブ4を達成するためのたった1つの重要な点

更新日:2025年10月3日

 突然ですが、あなたはマラソン4時間10分ちょうどの人とマラソン3時間10分の人の練習の違いは何かと聞かれて答えられますか?


 練習のペースの違い?


 練習量の違い?


 もちろん、それらも間違いではないのですが、もっと大きくそれらをまとめてたった1つの概念に落とし込むことが出来ます。そして、この1つの概念に落とし込むことが出来れば、基本的なトレーニング戦略における迷いというものが無くなります。これが分かれば、AかBかで迷った時には迷わずに選択をすることが出来るようになり、なおかつ失敗は絶対にしません。


 本記事をお読み頂けますと、迷わずにサブ4を達成するための単純明快な理論が導き出せますので、是非最後までお読みください。


 先ずマラソン4時間10分の人とマラソン3時間10分の人を比べたときに、練習は異なるべきでしょうか?それとも同じであるべきでしょうか?


 答えはイエスでもありノーでもあります。


 イエスの方から説明しますと、基本的なトレーニングの原理原則は全く同じです。マラソンが速かろうが遅かろうが、基本的な原理原則は同じですから、考え方は同じで良いのです。


 ところが、この原理原則に照らし合わせて考えたときに、大きな違いが出てくるのです。では、その原理原則は何かといいますと、「レベルが低ければ低いほど基礎的な練習に重点を置くべきである」ということです。


 では、さらに掘り下げてレベルが高いとか低いとかは何を基準にいえるのでしょうか?


 これも単純な理屈がありまして、遺伝子的な限界からどのくらい遠いのかということです。個人の遺伝子的な限界がどこにあるかは最終的にはやってみなければ、本人を含めて誰にも分かりませんが、なんとなく大雑把に言えば、男子は2時間10分前後、女子は2時間25分前後というところでしょう。


 これは遺伝子的な限界の話です。通常は遺伝子的な限界に到達することはあり得ないと考えて良いでしょう。遺伝子的な限界に到達するにはすべてが完璧でなければいけませんが、全てが完璧にいくことなど普通はないのが人生だからです。


 いずれにしても、この数字から比べると、3時間10分も4時間10分もだいぶ遠い数字であることがお分かり頂けるかと思います。ですから、どちらのレベルにおいてもより基礎的な練習に重点を置くべきであることに変わりはありません。


 ですが、その中でもマラソン4時間10分の方はマラソン3時間10分の人よりも基礎的な練習に重点を置いて練習すべきです。もう少し別の言葉で言いますと、マラソン4時間10分の人はマラソンランナーとしてという前に、人間としての基礎体力作りみたいなところから始めた方が良いということです。


 これをもう少し説明しますと、最終的にはフルマラソンのレースにおいては一発だけ本気で走ってどのくらい速く走れるかということを競います。この一発本気でフルマラソンを走った時にどのくらい走れるのかという能力が、言ってみれば専門的な能力です。レベルが上がれば上がるほど、専門的な能力がより求められるようになります。


 具体例を挙げて説明をしますと、マラソン2時間10分前後で走っているマラソンランナーがさらに記録を伸ばしたいと考えたときに、月間1000㎞の練習量を1500㎞まで増やすよりも、40㎞走のペースを上げたり、20㎞走のペースを上げることの方がより重要になってきます。


 あるいはレースペースよりもはるかに遅いペースで60㎞走や70㎞走に取り組んだり、あるいはレースペースよりもはるかに遅い40㎞走の本数を増やすよりも、今と同じ本数で良いから、よりレースに近いペースでの40㎞走に取り組むことの方が重要になります。


 最終的には、5000mの記録を向上させることでもなく、月間走行距離を増やすことでもなく、40㎞走の本数を増やすことでもなく、レース当日に1本だけで良いから42.195㎞を走った時のタイムを上げることが大切になります。そのため、練習でもよりレースに準ずる練習に重点を置く、これが専門性を高めるということです。


 一方で、基礎的な能力というのは、フルマラソンとは関係なく、その人が日々どの程度の練習を継続出来るのかという話になります。


 例えば、その人が日々当たり前に走れる距離はどのくらいなのかというようなことです。これは実際には月間走行距離や週間走行距離になります。当たり前に走れるということは継続できるということですから、必然的にその積み重ねである週間走行距離や月間走行距離がその数字になります。


 そして、月間走行距離や週間走行距離を増やす最も簡単な方法は練習頻度を増やすことです。「この程度の練習やっても意味がないのではないか」などと思わずに、2㎞の低強度走でも3㎞の低強度走でも良いからやった方が良いです。積み重ねることで確実に体は変わります。


 今のは量的な話ですが、それに加えて強度、すなわち質の問題もあります。レースでは苦しい思いをしてでも全力で走ってどのくらい速く走れるかを競います。一方で、日常生活においては、毎回毎回全力で走っていたら体も心も持ちません。朝ラン派の人であれば、そのあとの仕事に支障も出るでしょう。


 基礎的な能力というのは、苦しい思いをせずに日々どのくらい速く走れるのかということです。これを私は中強度という言葉で呼んでいます。


 例えば、あなたの10㎞の自己ベストが53分ちょうどだとしましょう。つまり、1㎞5分18秒ペースです。


 この場合、全力で10㎞走るには1㎞5分18秒ペースじゃなければなりませんが、しかし、1㎞6分ペースであれば、苦しくはないはずです。楽でもないかもしれませんが、苦しくはないでしょう。これがだいたい中強度に該当するわけです。


 それから、もう一つ私は基礎スピードという概念を持ちます。フルマラソンは確かに、距離は長いですが、完走するだけであれば大したことではありません。人間はフルマラソンくらいの距離は走り切れるような遺伝子を健常者ならば皆もって生まれていますし、制限時間内にゴールにたどり着くことを完走と呼ぶのであれば、それこそ大して難しいことではありません。


 フルマラソンという長い距離を走る競技においても結局競っているのは速さなのです。速さではありますが、短距離とはまた違います。短距離とは違うけれど、いきなりフルマラソンを速く走ることは難しいですから、適当な距離をなるべく速く走るということが求められるわけです。


 この適当な距離を私は5㎞程度に見積もっています。5㎞くらいの距離であれば、マラソン4時間10分の方でも25分前後で走り切れるでしょう。そこから逆算して考えると、5㎞のレースペースで実施するような練習の時間はそれほど長くならず、継続して行えるはずです。


 まあ、結局のところ、フルマラソンをやっている人からすると5㎞や10㎞のレースはスピードに位置付けられがちなのですが、スピードと持久が高いところで融合しないと記録が出ないのが5㎞や10㎞という競技です。


 そんな訳で、基礎スピード、すなわち5㎞のレースペースくらいのトレーニングというのも4時間10分の方にとっては非常に重要になりますし、まだまだやればやるほど簡単に記録が伸びる時期と言って良いでしょう。


 ただ、私が言っている基礎スピード練習は日常的に取り入れられるものであるべきだと考えています。あなたは起業家さんやエリートビジネスマンたちの中でインターバルトレーニングをやる人がいるのをご存知でしょうか?


 マラソンが速くなるというよりは人間としての能力を高めるために、インターバルトレーニングを取り入れる人もいるのです。マラソン4時間10分の人の為のインターバルトレーニングは効果はあるけれど、疲れ切らない程度のものであるべきだと私は考えています。


 そんな訳で、私がよくおススメするのは1分速く走って1分ジョギングでつなぐのを20本±5本繰り返す練習です。一回の疾走距離が1分でそれに対して1分の休息があれば、それほど疲れ切るような練習にはならないはずです。ペースはなんとなく5㎞から3㎞くらいのレースペースが良いでしょう。


 この練習で、徐々に楽に速く走ることを体に覚えさせていきます。短距離走の場合は、とにかく何でも良いから速く走るということが求められますが、長距離走の場合は楽に速く走る感覚をつかむ必要があるので、この楽に速く走る感覚を掴むためにもちょうど良いと思います。


 そんな訳で、マラソン4時間10分の人がサブ4を目指す場合、目標とするマラソンレースから逆算して、マラソンの為の練習をするというよりは1日々無理なく走れる距離を増やす、2日々無理なく走れるペースを上げる、3無理なく速いペースに体を慣らしていくということの方が重要であり、その延長線上に勝手にフルマラソンの記録が伸びるというイメージを持ってもらった方が良いです。


 ちなみにですが、過去5年間で数千人の市民ランナーさんとやり取りさせて頂いてきた私の経験上、フルマラソン4時間10分の人の週間走行距離はだいたい100-200㎞くらいです。ということは、1日4㎞から7㎞くらいの練習量な訳です。


 仮に、1日平均5㎞だとしましょう。この1日平均5㎞の練習量が8㎞になったところで、フルマラソンの記録が伸びると言われてもにわかにぴんと来ない方が大半だと思います。でも、それが事実なんです。


 ハーハー言わずに走れるペースが1㎞6分10秒ペースから1㎞6分ちょうどになったからと言ってフルマラソンが速くなると言われてもあまりピンとこないかもしれません。でも、それが事実なんです。


 最大酸素摂取量、Vo2Max、血中乳酸濃度、オブラ、無気的作業閾値、換気性閾値、ランニングエコノミー、そういった言葉を使ってVo2MaxインターバルをやりましょうとかLT走をやりましょうとか、そういう風に言った方が説得力があるのは私も理解しています。でも、何をどう言おうがそれは事実とは異なるんです。


 レベルが低ければ低いほど、重要になるのは日々無理なく走れる距離を増やすことと、日々無理なく走れるペースを上げていくことなんです。そして、この二つをやれば、上に挙げたすべての生理学的指標は勝手に改善されます。


距離走

 距離走に関しては、レベルを問わず距離走は重要になるということです。なぜかと言いますと、フルマラソンは一回で42.195㎞を走らなければならないからです。しかしながら、ここでもレベルが低ければ低いほど基礎的な練習が重要になるという原理原則は変わりません。


 どういうことかと言いますと、質は追わなくて良いからまずは長時間走り続けることに心身を慣らしていく必要があるということです。よくユーチューブを見ると、3週間前にレースペースで30㎞走などと書いてありますが、根拠はないです。それをやって結果が出せなかった人も、やらずに結果を出した人も、それが出来なくてレースでは結果を出した人もたくさんいます。


 有意な関連性はありません。


結局基礎的な練習って何?

 結局基礎的な練習とは何かといいますと、一回一回の練習の負荷は高くない練習のことです。レベルが低ければ低いほど、練習で追い込まなくても、きつくはないけれど、効果的な練習を積み重ねることで記録は伸びていきます。


 つまり、マラソン3時間10分の人と比べると、一回一回の練習は楽な練習をしても記録が伸びるということです。そして、これが重要なのですが、楽だから継続できるのです。楽だから継続できる、継続するから力がつく、これが事実なのですが、どうもユーチューブや雑誌の情報をうのみにして、一回一回の練習で高い負荷をかけて継続できていない人が多いような印象があります。


 という訳で、とにかく迷ったら負荷が低くて継続しやすい練習を選ぶ、これがマラソンサブ4を目指す上での鉄則中の鉄則です。そうこうしているうちに、自分の基礎的な能力、すなわち、日々無理なくこなせる練習のレベルが上がります。そうすると、フルマラソンから直接的に逆算して考えなくても、勝手にサブ4が出来ます。


 レース当日はサブ4を狙うというよりは今の自分の体力レベルでどのくらい走れるのかなというくらいの気持で走れば、そのうち勝手にサブ4出来る日がやってくるというような感覚です。少しでも参考になりますと幸いです。


 最後に、もう少し具体的な部分についても学びたいという方にお知らせです。10月4日土曜日から10月6日月曜日までの三日間限定販売で、「マラソンサブ4の為の12週間のトレーニングプログラム」を解説動画付きでたった1650円で販売しております。もっと具体的な部分まで学びたいという方は今すぐこちらをクリックしてご購入下さい。

 
 
 

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筆者紹介

​ウェルビーイング株式会社代表取締役

池上秀志

経歴

中学 京都府亀岡市立亀岡中学校

都道府県対抗男子駅伝6区区間賞 自己ベスト3km 8分51秒

 

高校 洛南高校

京都府駅伝3年連続区間賞 チームも優勝

全国高校駅伝3年連続出場 19位 11位 18位

 

大学 京都教育大学

京都インカレ10000m優勝

関西インカレ10000m優勝 ハーフマラソン優勝

西日本インカレ 5000m 2位 10000m 2位

京都選手権 10000m優勝

近畿選手権 10000m優勝

谷川真理ハーフマラソン優勝

グアムハーフマラソン優勝

上尾ハーフマラソン一般の部優勝

 

大学卒業後

実業団4社からの誘いを断り、ドイツ人コーチDieter Hogenの下でトレーニングを続ける。所属は1990年にCoach Hogen、イギリス人マネージャーのキム・マクドナルドらで立ち上げたKimbia Athletics。

 

大阪ロードレース優勝

ハイテクハーフマラソン二連覇

ももクロマニアハーフマラソン2位

グアムマラソン優勝

大阪マラソン2位

 

自己ベスト

ハーフマラソン 63分09秒

30km 1時間31分53秒

マラソン 2時間13分41秒

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