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マラソン三時間半切りを目指すレベルの人にとって30キロ走は中強度でありうるのか?なるとしたらその理由は何か?

執筆者の写真: 池上秀志池上秀志

こんにちは!


 本日は先日リリースさせて頂いた講義動画「マラソン三時間半切りの為のトレーニング」および「5000mの為のトレーニング」の両方を受講して下さった方からのご質問とそれに対する私の回答を述べさせて頂きます。


ご質問

 ①20キロ30キロ走の低強度と中強度について。


 トレーニングスケジュールの中に20キロ30キロの低強度中強度とあると思います。


 ただサブ3.5を目指すランナーの場合、20キロ、特に30キロ走はペースを落とした所で高強度になると思います。


 中強度という事は、やろうと思えば毎日出来るのを定義だと思いますので、毎日、仮に週5日走るとしても月間走行距離でいうと20キロだと400キロ程、30キロだと600キロ程になると思います。


 そう考えると20キロや30キロ走をする時点で、サブ3.5狙いぐらいのレベルだと、最低でも中強度、もしくは高強度になると思うのですが、


 サブ3.5程度のランナーで30キロ走中強度というのはあり得るのでしょうか?



②ジョギング後の流し200m5本をサージにするのはどうなのでしょうか?


 普段流しで200m5本を目安に取り組んでるのですが、ティラノさんのYouTubeでもサージを勧めてる時があります。


 池上さんが流しをサージにする時の明確な目的というのはあるのでしょうか?


回答

 ご質問ありがとうございます。


 とりあえず、ここではいったんサブ3.5を目指すランナーという枠組みを取り払って考えたいと思います。何故ならば、一言でサブ3.5を目指すランナーと言っても基礎体力のレベルや5キロのタイムにかなりのばらつきがあるからです。 


 そして、ご指摘頂いた通り、20キロや30キロ走ること自体が高強度になる方はいらっしゃいます。例えば、弊社体幹部長のSyokoさんは普段からちょくちょく走ってはおられますが、20キロ走ること自体がきついので高強度になるでしょう。こういった場合には段階を踏んで走る距離を伸ばしていかないといけません。


 トレーニングというのは質と量の両方を同時に求めることは出来ません。少なくともその距離を問題なく走り切れるようになってそれから質を求めていきます。


 ただ、この場合でもインターバルやもっと15-20キロの高強度走と組み合わせていきます。これはどのレベルにおいてもそうであり、先ずはその距離を問題なく走り切れないと記録を狙うのは先ず無理です。


 マラソン三時間半切りももちろん、質も求められる訳です。1キロ5分ペースを切って走り切る訳ですから。


 そうすると、考え方としては逆でマラソンサブ3.5を目指すレベルで30キロの中強度走はありうるのでしょうかというご質問ですが、それが中強度になるように努力していかないとマラソンサブ3.5は難しいです。


 また、ありうるのでしょうかというご質問に対してはイエスです。ありうるかありえないかというよりはそうであるのが普通であるというのが私の見解です。


 ただ、実際にはおっしゃる通り、30キロを走り切ること自体がきつい方がたくさんいらっしゃる、そして何をやっているかというと1キロ5本を4分20秒や4分15秒で走るような練習に重点を置いている、このあたりのバランスの悪さが(練習を実行する前の考え方のバランスの悪さ)がサブ3.5ランナーの数を減らしている最も大きな要因だと私は考えています。


 逆に言えば、考え方を変えるだけで割と簡単に達成できると思います。


 ジョギングの後の200m5本をサージにするのは全然問題ないです。


 一つだけ注意点を述べるとすれば、5000mや10000mのレースに向けた練習においては、次の日に疲労を残さずにレースペースで走るとか、あるいはなるべく力を抜くことを意識して技術の習得に重点を置くとか、そういうことを考えていくとやっぱりサージよりも200m5本だと思います。


 間に休息を挟んで200m5本くらいじゃないと、10000m以下のレースペースでリラックスして翌日に疲労を残さない範囲内で終えるのは難しいと思います。800-1500mのレースペースで実施するようなケースではそもそもサージではそのペースを確保するのが不可能です。


 サージは有酸素ランニングの最後にプラスアルファで有酸素刺激を加えるという意味合いが強いのに対し、200m5本は神経筋系への刺激(スピードや走技術の向上)が強い練習なのでやや目的が異なることを理解し、その上で使い分けると良いと思います。


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筆者紹介

​ウェルビーイング株式会社代表取締役

池上秀志

経歴

中学 京都府亀岡市立亀岡中学校

都道府県対抗男子駅伝6区区間賞 自己ベスト3km 8分51秒

 

高校 洛南高校

京都府駅伝3年連続区間賞 チームも優勝

全国高校駅伝3年連続出場 19位 11位 18位

 

大学 京都教育大学

京都インカレ10000m優勝

関西インカレ10000m優勝 ハーフマラソン優勝

西日本インカレ 5000m 2位 10000m 2位

京都選手権 10000m優勝

近畿選手権 10000m優勝

谷川真理ハーフマラソン優勝

グアムハーフマラソン優勝

上尾ハーフマラソン一般の部優勝

 

大学卒業後

実業団4社からの誘いを断り、ドイツ人コーチDieter Hogenの下でトレーニングを続ける。所属は1990年にCoach Hogen、イギリス人マネージャーのキム・マクドナルドらで立ち上げたKimbia Athletics。

 

大阪ロードレース優勝

ハイテクハーフマラソン二連覇

ももクロマニアハーフマラソン2位

グアムマラソン優勝

大阪マラソン2位

 

自己ベスト

ハーフマラソン 63分09秒

30km 1時間31分53秒

マラソン 2時間13分41秒

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