「君のことがね好きです多分、僕に点数つけないから」
というのはB’zの「黒い青春」という歌詞の一部です。
あなたは自分に点数をつけられるのは好きでしょうか?
なんとなく、人間は自分に点数をつけられるのが嫌いな生き物だと思います。仕事やスポーツの世界で順位をつけられるのは仕方がないとしてもどこかで、他者との比較ではなく自分という存在を丸ごと受け入れてくれる存在を求めているものかもしれません。
もしかすると、練習の方も点数をつけられるのを嫌がっており「ありのままの自分を受け入れて欲しい」と思っているかもしれませんが、今回は敢えて各練習に点数をつけてみたいと思います。
実は先日ウェルビーイングオンラインスクールの受講生様より以下のようなメッセージを頂きました。私のトレーニング理論が役に立ったので、周りの方にも伝えたいけれど正しく伝えるのも難しいから以下のように伝えてはどうかという提案でした。
「私のチームメイトには、練習計画で迷っていたり、高・低強度の2極化になっている、そもそも中強度走のことを考えたこともなく、高強度をやらなきゃ意味が無いと思い込み、シーズンを終えると完全に何もしなくなる(短期間だから頑張れるが、年間通してランニングはやれないと言う人)など色々な仲間がいまして、私なりにちょっと強引な解釈ですが、下記に記す感じで仲間に伝えてみようと思うのですが、ご意見やアドバイスを頂けませんか?
追込む練習は出来ないと言う人向けに練習効果の期待値を数字化して例えまして
高強度練習=100点
中強度練習=70〜80点
低強度練習=20点
と仮定すると、高強度はやれても週2回、それ以外全て低強度練習をしたとすると、1週間あたりの獲得ポイント合計300点。(100×2 +20×5)
そこを中強度練習で毎日走ると490点〜560点
週に2回は走らない日が欲しいって人でも、350〜400点を得ることが出来る。
しかも1回あたりの身体への負担が高強度より少ないため、疲労や怪我のリスクの蓄積も起こりにくいことから継続した練習が出来る。
ちょっと強引過ぎますでしようか?笑」
とのことでした。
強引かどうかは判断が分かれるところだと思いますが、なんとなく肌感覚でも良いから数字を出すことで、トレーニングを理解する近道になることは多々あると思います。
そして、私の回答は以下の通りです。
「めちゃくちゃ分かりやすいです。そうやって、点数化してあげると良いと思います。
低強度走でも60点くらいはあるように私は感じます。あくまでも肌感覚ですが。
そして、重要なのはリスクも同時に並べてあげることではないでしょうか。
やっても消化吸収しきれないリスクというのが、これも肌感覚ではありますが
高強度 50%
中強度 10%
低強度 5%くらいの感覚だと思います。
高強度な練習ってやっても力にならないとか、度が過ぎると故障に繋がったり、かえって走力が低下したり、そういうことも考えて練習に入れていかないといけないので、もろ刃の剣、文字通り半々の練習だと思います。
60-80点でも良いから継続すれば、着実に力になるというようなイメージです。低強度走でも積み重ねれば力になりますからね。結局、低強度走なんかやったって力にならないという思い込みが練習に対するやる気、モチベーションを下げるのではないでしょうか。
一言で低強度走と言ってもペースに幅はあるので1キロ7分ペース、8分ペースでも良いのかとなるとまた話は別ですが、とは言えだいたい人間って自分が一番楽に走れるペースというのがあり、遅ければ遅いほど楽というものでもないので、気持ちよく走れるペースで走っていれば力はつくと思いますよ。
あとは追記するなら、100m10本や200m5本などの補助的スピード練習も点数70点のリスク5%くらいで割り振っても良いと思います。200m5本だけでも結構心肺機能に負荷がかかって走力は伸びていきますからね」
更にこれに運動時間も加味すると話はもっと複雑になっていきますが、それだけ細かく計算したところで正確な数字を出すこと自体には意味が無く、なんとなく大雑把でも良いから各練習の効果とリスクを頭に入れて、合計の数字を最大化することが大切だと思います。
それこそ乱暴な話で言えば、週に7日低強度走だと60×7×0.95(リスク分の5%を割り引くので)=385点、週に2回高強度走をやって、あとは完全休養だと100x2x0.5=100点となり、前者の方が力はついていきます。
ちょっと強引かもしれませんし、細かいところまでみていかないと何とも言えませんが、これは肌感覚では非常に正しくて週に2回高強度な練習だけやっている人よりも週に7日低強度走を積み重ねている方の方が競技能力は高い傾向にあります。
中には低強度走と流しだけで月間600キロ走り、マラソン2時間38分まで記録を伸ばした方もいらっしゃいます。
一方で、練習会などに参加してその時だけ頑張ってなかなか記録が伸びない方は五万といるので、この数字はあながち間違っていないと感じられます。
細かいことを言いだせば穴だらけの理論ではありますが、あくまでも肌感覚としてだいたいこんなものだとご理解頂けますと正しい努力の目安になります。
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