大阪国際女子マラソン Anja Scherl


 1月28日に大阪国際女子マラソンが開催されました。「俺が思ったとおり松田さんが優勝した」という人、「安藤選手を応援していたのに、残念だった!」という人、様々だと思いますが、中盤から事前に注目されていた3選手の勝負になり、おおよそは番狂わせのないレースになりました。

 この記事では、あまり注目されていませんが4番目に入ったAnja Scherl選手を少し取り上げてみたいと思います。彼女は当時の交際相手で現在の夫の影響で2007年に走り始め、ずっとフルタイムで働きながら、趣味として走り続けています。練習は午後と週末のみで、タイムを少しずつ伸ばし続け、自己ベストを2時間27分50秒まで伸ばし、リオデジャネイロオリンピックはドイツ代表として出場しました。当時私は知りませんでしたが、私が途中棄権したハノーファーマラソンではハーフマラソンの部で優勝していました。

 今回記事として書いてみようと思った理由は、先ずレース自体がスマートだと感じたからです。先頭集団15人ほどで形成されていましたが、彼女はそこにはつかず初めから、3人くらいの集団を形成し、後ろから追い上げての4位入賞でした。落ち着いて後半もリズムを落とさずに走り切ったのが印象的でした。

 もう一つは失礼ながら、走りこんでいる人の足つきではないということです。緯度の高いところに住んでいる人たちは、そもそも遺伝的にがっしりした体つきの人が多いので、それもあると思いますが、仕事をしながら走っていることを考えると、それほど練習していないのではないかと思います。この辺りは推測の域を出ませんが、スマートなレース運びと、絞れているとは言い難い脚、フルタイムで働いていることを考慮に入れると、少ない練習の中で効率の良い練習をしながらタイムを伸ばしてきたのではないかと思います。

 勿論、プロフェッショナルや実業団としてやれるならそれに越したことはありません。人によって価値観は違うでしょうが、例え現在の収入が少なくても、競技だけに集中できる環境があるのであれば、そちらを選んだ方が、将来的に稼げる選手になれる可能性は高いでしょう。それは休養や競技に必要な勉強、研究に専念できるからです。ただ、単位当たりの負荷に対して最大限の練習効果を追い求める姿勢は誰にとっても重要なことだと思います。

 それに加えて、走り始めて10年、現在31歳という年齢もちょうど良いのではないかと思います。速く始めるに越したことはありませんし、ジュニア期のトラックのタイムは早ければ早い方が良いのは言うまでもありません。しかしながら、コツコツ続けて長期間走り続けないと、適応を起こさない系もあります。そして、マラソンとそれ以外の種目で最も異なる競技能力の決定因子は長期間にわたるトレーニングにおいてのみ適応していきます。それに関してはまた次の記事で書いてみたいと思います。

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筆者紹介

​ウェルビーイング株式会社代表取締役

池上秀志

経歴

中学 京都府亀岡市立亀岡中学校

都道府県対抗男子駅伝6区区間賞 自己ベスト3km 8分51秒

 

高校 洛南高校

京都府駅伝3年連続区間賞 チームも優勝

全国高校駅伝3年連続出場 19位 11位 18位

 

大学 京都教育大学

京都インカレ10000m優勝

関西インカレ10000m優勝 ハーフマラソン優勝

西日本インカレ 5000m 2位 10000m 2位

京都選手権 10000m優勝

近畿選手権 10000m優勝

谷川真理ハーフマラソン優勝

グアムハーフマラソン優勝

上尾ハーフマラソン一般の部優勝

 

大学卒業後

実業団4社からの誘いを断り、ドイツ人コーチDieter Hogenの下でトレーニングを続ける。所属は1990年にCoach Hogen、イギリス人マネージャーのキム・マクドナルドらで立ち上げたKimbia Athletics。

 

大阪ロードレース優勝

ハイテクハーフマラソン二連覇

ももクロマニアハーフマラソン2位

グアムマラソン優勝

大阪マラソン2位