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低強度走の運動生理学的な8つの効果

 突然ですが、あなたは私がコスパの良い練習の一つに低強度走をあげたらどう思われるでしょうか?


 そもそもですが、低強度走に練習効果があると言ってどのくらいの方がピンっと来るでしょうか?


 なんか低強度走=リカバリー=練習じゃないみたいに思っている方が多いように感じますが、実はそうではありません。むしろ、低強度走は中強度走と並んでコスパ最強の二大ワークアウトといっても過言ではないのです。


 実際に、ほぼほぼ低強度走と200m5本だけでマラソン2時間40分を切った方もいらっしゃいますし、トップランナー達のトレーニングを分析すると、もっとも大きな市民ランナーの方との違いは低強度走の量です。圧倒的に、低強度走の量が異なります。


 一方で、低強度走の量の違いに比べれば、インターバルや高強度走(テンポ走、LT走、閾値走、ペース走などと呼ばれるもの)の量の違いはほとんどない、スズメの涙といっても過言ではありません。


 ですから、単純な話、市民ランナーの方は低強度走の量と頻度を増やすだけで、長距離走、マラソンが速くなると言っても過言ではないのですが、今回はその理由を運動生理学の観点から解き明かしたいと思います。


低強度走によって生ずる生理学的変化その1:心筋の向上

 先ず私がなんとしても挙げたいのが心筋の向上です。ものすごく大雑把に言えば、短距離走が骨格筋の最大筋力を競う競技であれば、長距離走は心筋の最大筋力を競う競技であり、中距離はその真ん中ということです。


 最大筋力は最大速度と最大出力の掛け算によって決まります。骨格筋の方が分かりやすいと思いますが、ゆっくりと重たいものを持ち上げても最大筋力は高いということになりますし、同じ重さのものを最も速く持ち上げられるのも最大筋力は高いということになります。


 野球で言えば、ヘッドスピードが(バットを振る速さが)同じであれば、バットは重ければ重いほどボールに力が伝わりますが、バットが重ければ重いほど速く振るのが難しいので、適切な重さのバットを選びつつも最大筋力の向上でヘッドスピードの向上を図る訳です。


 短距離で言えば、一歩が長ければ長いほど良いですが、同時にピッチが速くないと記録は出ません。その結果として、ピッチ×ストライドが最大化するようにちょうど良い走り方を身に着けていく訳ですが、最終的にはピッチ×ストライドを最大化するには最大筋力を向上させるしかありません。あとは、そうやって大きな力を生み出して地面に力を伝え、如何にその反力を前方方向へとまっすぐ向けるのかというようなところでも走技術は決まってきます。


 いずれにしても、多少扱うものや力を伝える方向が異なるだけで、全ての瞬発系の競技はもの凄く大雑把に言えば、骨格筋の最大筋力を競っていると言って過言ではありません。


 一方で、持久系競技の方も自転車に乗ったり、スキー板に乗ったり、泳いだり、自分の脚で走ったり、多少の違いはあるものの、心臓の最大筋力を競っていると言って過言ではありません。心臓は言うまでもなく、そもそもが持久力に優れた筋肉です。だって、休む間もなく死ぬまで動いてもらわないと困りますし、逆に言えば、心臓が止まったら死ぬんですから。骨格筋のように疲労困憊になって動けないということは困る訳です。


 そもそもが持久力に優れた筋肉ではありますが、最大筋力も存在します。骨格筋と同じで一回にどれだけ大きな力を発揮できるかと、その最大速度によって決まります。心臓の最大速度は皆さんなじみがあると思います。最大心拍数のことです。


 最大筋力の方は最大一回拍出量という言葉を使います。我々が普段生活している時、心拍数の方も一回拍出量の方も最大値と比べるとだいぶ余裕がある状態です。そして、少しずつエネルギー需要が高まると(運動強度が上がると)、心拍数も一回拍出量も増大します。


 増大して、一回拍出量の方はおよそ最大心拍数の60%あたりで一回拍出量に到達し、そのあとはいくら速度を上げてもそれ以上は一回拍出量は一定です。そこが最大値なのです。


 ここで、一度立ち止まって考えてみてください。あなたの最大心拍数は一体いくつですか?


 私の場合は180くらいですが、だいたい皆さんそんなものでしょう。180×0.6は108です。つまり、一分間の心拍数が108に到達したら、もう心臓の一回拍出量は最大に到達しているのです。筋トレで言えば、一番重たいものを持ち上げている状態なのです。


 ところで、皆さん最近平均心拍数が108になるようなランニングっていつしましたか?


 ほとんどの方からすると平均心拍数108はかなり遅く感じられるし、かなり楽に感じられると思います。人によっては、遅すぎてイライラするくらいのペースでしょう。その程度のペースであったとしても、筋トレで言えば、一番重いバーベルを持ち上げているだけの負荷がかかっているのです。


 これが低強度走だけで走力がめきめきと向上する一番大きな理由だと私は思っています。


 では、心筋の最大速度、すなわち1分間当たりの心拍数が最大値に到達するような運動強度はどのような運動強度でしょうか?


 大雑把に言えば、5000mから800mくらいの距離を全力で走ることです。10000mになると、ちょっと運動強度が低すぎて心臓の一分間の拍動数は最大値に到達しませんし(とはいえ、ラストスパートで最大心拍数に到達する可能性も大いにある)、逆に、800mよりも距離が短いと心臓の拍動数が最大速度に到達する前にレースが終わってしまいます。個人差も多少ありますが、だいたい5000mから800mと言って良いでしょう。


 私が5000mをハーフマラソンやフルマラソンにおける基礎スピードに位置付けるのは、あくまでも経験的に5000mがハーフマラソンやフルマラソンのレースのタイムと最も相関関係が強い中で最も短い距離であるからですが、運動生理学的には心臓が一回の出力×速度の意味で最大筋力を発揮する最も短い距離が5000mだからというのもハーフマラソンやフルマラソンの基礎スピードが5000mである所以と言えるでしょう。


 さらに、1500mや800mになると骨格筋の最大筋力の方もだいぶ競技結果に影響してくることや、実際に1500mや800mのレースペースで実施するようなトレーニングは一回の疾走距離が短く、なかなか心拍数が最大に到達しないという理由が、あまりハーフマラソンやフルマラソンに直接的にはつながらない理由になるでしょう。


 ただ、それでも短距離と比べるとその相関関係はかなり大きいと思いますし、元々1500mで活躍した箱根ランナーやマラソンで2時間10分を切る選手はそれなりにいます。また、運動生理学的にも心臓の最大一回拍出量×最大心拍数の値が大きければ大きいほど1500mと800mも速くなるのは間違いないので、決して無関係という訳ではないです。


 場合によっては、夏場は1500mをメインにやるけど、冬はマラソンをやるという方がいらっしゃっても全然良いと思います。


 話を心臓の筋肉に戻しますと、最大心拍数に到達するためには高強度な練習が必須になり、またこの練習は全長距離練習の中で最もきつい練習の1つといっても良いでしょう(とはいえ、心理的に慣れるとだいぶ苦痛が軽減されるのも事実ではあるが)。


 一方で、一回拍出量の方はかなり楽なランニングで向上するのです。そして、同じ速度で走った時に心拍数が下がったり、安静時の心拍数が下がるのは心臓の一回拍出量が低下するからです。


 基本的には、それが低強度走や中強度走であったとしても、同じペースで走った時の心拍数が有意に下がるか、同じ心拍数で走った時のペースが有意に上がれば、レースでの記録が向上することからも低強度走の積み重ねによってレースの結果が向上することが実感していただけるかと思います。


という訳で、低強度走で走力が向上する運動生理学的理由その1は心臓の最大筋力の向上です。


低強度走によって生ずる生理学的変化その2:毛細血管密度の向上

 心臓の最大筋力が向上することで、結局のところ何が良いのかというと、単位時間あたりに全身を駆け巡らせられる血液の量が増えることです。では、単位時間あたりに全身を駆け巡らせられる血液の量が増えると何が良いのかということですが、単位時間あたりに全身を駆け巡らせられる酸素の量が増えることです。


 我々人間は生命エネルギーのほぼすべてを酸素を材料として作っています。生命エネルギーという言葉がオカルトっぽく聞こえる方は、生物学的エネルギー、生化学的エネルギー、アデノシン三リン酸、ATPなどとご自身の頭の中で言い換えてください。ここではすべて同じ意味です。


 ですから、血液によって多くの酸素が全身を駆け巡ることで、より多くのエネルギーを生み出すことが可能になり、より速く走ることが可能になるのです。


 しかし、ここで考えてみていただきたいことがあります。酸素を運ぶのが血液であるならば(厳密に言えば、血液の中の赤血球の中のヘモグロビン)、その血液はどこを通るのでしょうか?


 これは言うまでもなく、血管を通る訳です。そして、血管は言うまでもなく、全身を満遍なく通っていなければ、血管を全身に運ぶことが出来ずに組織が壊死してしまいます。ですから、一応主たる血管は全身に通っています。道路で言えば、国道のようなものでしょうか。


 しかし、道路は何も国道だけではありません。地元民しか知らないような細い道だってたくさんあります。この細い道のことを毛細血管というのですが、毛細血管の密度は人によってだいぶ個人差があります。低強度走の量を増やすことによって、この毛細血管密度の密度が向上し、全身にくまなく酸素がいきわたるとともに老廃物の排出もより円滑になります。


低強度走によって生ずる生理学的変化その3:ミトコンドリアの機能と数の情報

 さて、先ほど心臓の最大筋力が向上し、全身に伸びる毛細血管の本数や密度が向上することで、生み出せるエネルギーの量が増えるということを述べたのですが、では実際にはどこでエネルギーを生み出しているのでしょうか?


 想像してみてください。日本のエンジンともいうべき東京で多くの油が輸入され、そこに多くのトラックが集結し、そこから国道を中心としながらも、多くの枝分かれした県道や府道やその他細い道を通って日本全国の津々浦々に油が届けられたとします。しかし、油はエネルギー、すなわち力ではありません。力を生み出す材料に過ぎません。


 エネルギーそのもの、力そのものはどこで生み出されるのでしょうか?


 油を材料として力を生み出すのは火力発電所です。


 人間の体でこの火力発電所にあたるものは一体何でしょうか?


 それはミトコンドリアと呼ばれる器官で1つの細胞に数百から千個程度あると言われています。油があっても火力発電所がなくては電気が供給されないのと同じで、酸素だけあってもミトコンドリアがなければ、力は生み出せません。


 ちなみに、血液中では酸素はヘモグロビンと呼ばれる色素と結びついています。そのヘモグロビンから骨格筋内にあるミオグロビンという物質に酸素が受け継がれ、そこから細胞内のミトコンドリアに入って、力を生み出します。


 低強度走によってそのミトコンドリアの機能が向上したり、ミトコンドリアの数が増え、全身で生み出せる力の総量が増えるのです。


低強度走によって生ずる生理学的変化その4:骨格筋、骨、靭帯、腱の耐久性の向上

 ランニング障害の大半は度重なる接地の衝撃や骨格筋の収縮に耐えられないことから生じます。それが証拠に、同じ持久系競技でも自転車、クロスカントリースキー、水泳など他の種目に比べてランニングは一番故障が多い種目です。


 低強度走は一歩一歩の接地の衝撃が小さく、また骨格筋への負担が少なくそれ自体での故障のリスクは小さく、しかしながら積み重ねることで着実に骨格筋、靭帯、腱、骨の耐久性が強くなり、徐々に故障しにくい体になっていきます。


低強度走によって生ずる生理学的変化その5:疲れにくく、故障しにくい体になる

 これは単一の生理学的変化というよりも上記の一連の生理学的変化によって生ずるものですが、多くの人が見落としていることは運動の際に使うエネルギーも回復に使うエネルギーも根本的に同じであるということです。運動時により多くのエネルギーを生み出せるようになるということは、回復時にもより多くのエネルギーを生み出せるということであり、回復力が高まるのです。


 ちなみに、私は練習と回復に全振り出来るプロランナーという職業と会社経営者としておよそ週に60時間ほど働く現在の生活と両方経験しています。やっぱり、プロランナーの方が良い練習もできるし、良い練習が出来るということはレースでも結果を出せます。練習と回復の両方に全集中出来ることの利点はもの凄く大きいです。


 では、仕事だけやっている方が仕事もはかどるかということなのですが、案外そうでもなかったです。一時期、とにかく仕事に集中して自分の事業の礎を築いてしまおうと思い、仕事に集中しておりました。初めは捗ったのですが、やっぱりそのうち体力が低下してくるんですね。


そうすると、練習していないので元気と思いきや、段々体力が低下してきて、練習していない分元気というのと、基礎体力の低下で疲れにくくなるのとで相殺されてきて、結局ただのおじさんに近づいていきました。


 やっぱり、低強度走や中強度走、そして流しくらいはすべきだとの判断に至り、再び走る量を増やしていきました。


 また、歳を重ねてから、具体的には40代、50代、60代になってから長距離走、マラソントレーニングをすることによって以前よりも疲れにくくなった、人生で今が一番疲れにくいというお声も頂いておりますし、私の叔母も推し活をしているのですが、体力の低下を感じていたところ、走り始めたら元気になって推し活でも体力の向上を感じるようになってきたようです。


 仕事にせよ、趣味にせよ、人生を充実させる効果が低強度走にはあります。


 そして、肝心の長距離走、マラソンにおいては、その人の能力を最大限に発揮するためには高強度な練習や高量の練習(距離走)も必要になります。この時にも普段から低強度走を多くやり、回復力を高めておくことで、これらの練習に適応する度合いがぐんっと高まります。


 結局のところ、高強度な練習により高いレベルで適応することで練習の質が上がり、レースでの記録の向上につながっていく訳ですから、そういう意味では低強度走が高強度な練習の質を決めると言っても過言ではないです。


 割合で言えば、あなたがランニング初心者であればあるほど、低強度走で直接的に競技力が向上し、あなたがランニング上級者であればあるほど、低強度走で築き上げた土台のお陰で高強度な練習の質が上がり、間接的に競技力が向上するという割合が多くなります。


低強度走によって生ずる生理学的変化その6:ランニングエコノミーの向上

 人間の体は同じ動作を反復することで、その動作を疲れにくくこなそう、効率良くこなそうと勝手にする習性があります。そして、ランニングという動作を最も反復できるのはゆっくりと走ることです。速く走ることよりもゆっくりと走ることによって練習量が増やせるのは当然のことかと思います。


 ゆっくりでも良いので、たくさん走ることで基本的にランニングエコノミー、すなわちランニングの経済性は向上します。


低強度走によって生ずる生理学的変化その7:乳酸性閾値の向上

 これも意外と多くの方が知らないのですが、低強度走によっても乳酸性閾値は向上します。厳密に書けば、血中乳酸濃度が指数関数的に上昇し始める走行速度が増大します。


 これはまあ、当たり前といえば当たり前の話です。血中乳酸濃度が上昇し始める点は無気的代謝を使い始める点でもありますが、低強度走によって心臓の最大筋力が向上し、毛細血管密度が向上し、ミトコンドリアの機能や数が向上し、ランニングエコノミーが向上すれば、無気的代謝を使わなくても走れる速度が速くなるからです。


低強度走によって生ずる生理学的変化その8:最大酸素摂取量の向上

 これも意外と多くの方が見落としていることですが、最大酸素摂取量も向上します。これは単純な以下の事実からも類推可能でしょう。最大酸素摂取量と最も関連性が高いのは12分間全力で走った時の走行距離だと言われています。


 厳密に12分間じゃなくても良いのですが、ランニング初心者から中級者の方にとっては3000mのレースの結果で最大酸素摂取量はかなり正確に類推可能です。5000m15分以下で走るようなランニング上級者の場合は5000mのレースの方が近くなるでしょう。


 さて、ここで1つ考えていただきたいのですが、まったく何も運動していない人と低強度走だけでも良いから毎日10㎞走っている人と3000mはどちらが速いでしょうか?


 結果は火を見るよりも明らかです。この事実からも低強度走だけでも最大酸素摂取量が向上することはお分かり頂けるでしょう。


 もちろん、実験室に行って測定すれば、もっと正確な記録が得られるでしょうけれども、費用対効果は見合わないと言いますか、まあお金と運動生理学的な記録にかなりの興味があればというところでしょう。

全体に占める低強度走の割合はどのくらいが適当か?

 先ずは低強度走をどのように定義するかという問題が出てくるのですが、ここでは最大心拍数の70%以下のランニングは全て低強度走と考えることにしましょう。このように考えたときに、だいたい半分からその1割前後が低強度走であるのが望ましいと色々な選手の練習を分析していて思います。


 ただ、難しいのは最大心拍数の70%から80%くらいの低強度走と中強度走の中間地帯、特に最大心拍数の75%くらいの練習をどのように考えるかです。私自身は自分の練習を考える時にはこの強度帯は低強度から中強度というそのままの中間地帯に分類しますが、ここの数字次第で低強度走が全体に占める割合はだいぶ変わると考えても良いでしょう。


 あるいは単純に、時期によってもだいぶ変わってくる話ではあるかなとは思います。


 ちなみに、中強度以下の練習の割合は全体のおよそ9割から少なくとも8割を占めるべきです。週に70㎞、すなわち月間に300㎞くらい走る人であれば、そのうちの少なくとも56㎞くらいが中強度かそれよりも楽な練習であるのが望ましいです。


 トップランナーの場合は週に200㎞走るとして、そのうちの20㎞が高強度な練習、場合によってはそれよりやや多くても良いですが、20㎞前後というところでしょう。これは年間を通しての話です。


 特異期にはそれよりも多くなることもあると思いますが、基礎構築期にはそれよりも少なくなるはずです。年間通して、高強度な練習は全体の1割から多くても2割程度であるべきです。


 その8割から9割から低強度走の5割をのぞいたら残るは4割から3割です。この4割から3割が中強度走、もしくは低強度から中強度走であるのがだいたいの理想の練習の比率でしょう。あるいは低強度走が4割、中強度走もしくは低強度から中強度走が5割とか中強度走が3割、低強度走が3割、低強度から中強度走が3割、高強度な練習が1割、このくらいの比率でも構いません。


 いずれにしても、私が書きたいのは全体の練習の半分から場合によっては6割くらいが低強度走になってしまっても良いから、低強度走の量を増やすことで簡単に走力は向上するということです。


 こちらの記事の冒頭でも書きましたが、中にはほとんど低強度走と流しだけでマラソン2時間40分を切ったみたいな方もいらっしゃる訳ですし、やや極端ではありますが、全体の練習量の8割、9割が低強度走になっても良いから愚直に練習量を増やすだけでマラソンは速くなると断言できます。


 ただ、低強度走だけだと実は距離を伸ばしにくいという事実もあるんです。やっぱり、段階的に中強度走の質が上がっていくからこそゆっくり走った時の余裕度があがり、距離を増やしやすいという側面はあるんですね。


 だから、そういうことまで考えると、やっぱり私は上限は全体の7割、6割くらいかなと思います。


 という訳で、今回は低強度走の8つの生理学的効果でした。


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 こちらの講義は題名の通り長距離走、マラソンに関連する運動生理学について解説をさせて頂くものです。そもそも運動生理学とは何かということですが、運動生理学とは運動中の人間の体内で何が起きているのかということを解き明かす学問です。


 そのうちの長距離走、マラソンに関連する内容ということですから、厳密に言えば、数十分から数時間走り続けた時、人間の体内で何が起きているのかということが長距離走、マラソンに関する運動生理学ということになります。ですが、本講義ではもう少し実践的観点も踏まえて解説をさせて頂きたいと思います。


 どういうことかというと、もう少し長距離走、マラソンが速くなるためにはどういった生理学的要素が必要であるのかとか、練習の目的が理解できるような生理学的要素とか、トレーニング刺激に対して適応した結果、どのような生理学的変化が生じるのかといった事柄です。


 別の言葉で言い換えれば、長距離走、マラソンにおいて記録が伸びる時、どのような生理学的変化が生じているのか、あるいはどのような生理学的変化を引き起こすことが出来ると記録が伸びるのかということを解説させて頂きます。


 こちらの講義を解説しているのはウェルビーイング株式会社代表取締役で大坂マラソン日本人トップ(マラソン2時間13分41秒、30㎞1時間31分53秒、ハーフマラソン63分09秒)の私池上秀志です。


 私自身も英語、独語、日本語で書かれた運動生理学に関する書籍を10冊以上は読みこみ、大学でも運動生理学の講義を受講し(先生は青井渉先生、グーグル検索して頂いたら出てきます)、その他英語、日本語で書かれた様々な論文を読みこみ、読みこんだ内容が私自身の競技経験とコーチとしての経験に合致するかどうかを確認しながら、合致していてどうも正しいようだと言えることのみを解説させて頂いております。


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 はい、速くなりませんよ。もしも、あなたが私の申し上げることを盲目的に信ずることが出来るのであれば、運動生理学なんか勉強しなくても速くなります。全部私の言ったとおりにすれば良いんです。私の言うことを全部聞いてもらえれば嫌でも速くなります(と言いながらも、嫌々走っていると脚が痛くなるのが人間の難しいところなのですが)。


 ですが、そうは言っても大人になるとなかなか他人の言うこと、それも私のような若造の言うことを100%盲目的に信ずるというのも難しいですし、何を猪口才なと思われる方もいらっしゃるでしょう。


 ただ、私は間違ったことは申し上げていないですし、私がそのように考える理由も運動生理学という観点から解き明かしても良いのかなと思った次第です。そして、繰り返しになりますが、今回の内容を受講して頂きますと、私の言っていることだけではなくて、他の方が言っていることが正しいのか間違っているのかもなんとなく分かるようになってきます。


 あるいはその比率がなんとなく分かるようになってきます。


 例えば、走り方ばっかり指導しているランニングコーチがいらっしゃいますが、今回の講義を受講して頂けますと「走り方だけ直してここまで記録伸びる訳ないよね」ということがご理解頂けるはずです。


 あるいは「5㎞の記録なんて1㎞5本だけやっていれば速くなるよね」と言っている人もその言葉を文字通りに受け取るのであれば、間違いであることがお分かり頂けると思います。


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 それでも、今回の講義を受講して本当に私に運動生理学が理解できるのかなという方もいらっしゃるかと思います。これについても正直にお答えしましょう。


 専門的な知識は必要ありません。私も専門的な知識がない方にもなるべくお分かり頂けるように講義を作成しましたし、少なくとも本質というか要点は分かるように講義を作成しました。ですから、化学式も出てきますが、化学の知識がない方でも本質というか要点はお分かり頂けるようになっています。


 その一方で、日本語能力が低い方はちょっと厳しいかなと思います。自分ちょっと日本語の理解能力ないなと思われる方はご遠慮いただいた方が良いと思います。それは別に私が拒否をしているということではなくて、あなたの貴重なお時間を無駄にしない為に申し上げさせて頂きます。


 ただ、そもそも論ですが、本当に日本語の理解能力が低い方は今このブログを読んでいないはずです。ここまでたどり着けないはずなんです。そのように設計しておりますので。


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 それでも万が一最後まで受講して頂いても分からなかったとか、思っていたのと違ったとか、満足できなかったというのであればこちらから問い合わせページに入り「長距離走、マラソンの為の運動生理学講義返金希望」とご入力頂けましたら、喜んで返金させて頂きます。


 ですが、そのようなことにはならないでしょう。私の過去の講義動画の他の受講生様の半分程度の満足度でも絶対にご満足頂けるのですが、いかがですか?




ここまで読んでも決めきれない、今すぐには決めきれないという方へ

 今すぐには決めきれないというお気持ちとても分かります。その上で、一つ質問させて頂きたいのですが、あなたは少しでもこちらの講義が良さそうだな、受けてみようかなと思って頂けていますか?


 この段階で少しもそう思わないというのであれば、このままこちらのページを閉じて頂いた方が良いと思います。


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 与えられた情報が大雑把すぎてかえって誤解を招いてしまうということもなければ、逆に出てきた分子式が難し過ぎて理解が全く出来ないということもありません。簡単に運動生理学を解説しただけの本を読まれた方が多く誤解する点を詳しく解説しつつも、専門用語を知らなくても理解出来るように解説させて頂いております。


 また、手前味噌で大変恐縮なのですが、私自身の教え方につきましても「カリスマ予備校講師のよう」「間違いなく日本一の教え方」「ユーチューブの印象だと怖い人という印象だったけれど、懇切丁寧に教えてくれる人なんだということが分かりました」などのお声を頂き(自分で言っているんじゃないんですよ)、講義動画や書籍など過去5年間でのべ約1万人の方にご購入頂いています。


 また、弊社ウェルビーイング株式会社では「少数精鋭部隊」をモットーに発送要員から経理要員まで全員を少なくとも都道府県退会や地区大会(近畿大会、東海大会)で上位に入ったことのある選手のみで構成しており、陸上競技に特化した会社として皆様の成功をサポートさせて頂いてきました。あなたの成功もサポートさせて頂きますと幸いです。


 さて、最後にもう一つ改めまして質問させて下さい。


 あなたもSNSやユーチューブで聞いた情報の中で正しいと思っていたのに、後から違うことが分かったとか、あるいはコーチや先輩ランナーさんの言うことを信じてやってきたのに後から間違っていたという経験はないでしょうか?


 正直な話、珍しいことではありません。敢えて言えば、人間だれしも間違いはするものですから、仕方がないと言えば仕方がないことですし、皆が皆専門的な知識を有している訳ではないのは当たり前です。誤った情報をあなたに伝えた方も悪気があった訳ではないでしょうし、私自身もそういう経験はたくさんあります。


 ただ、私はそういった経験を通じて思ったんです。


「もっと知識を身につけて真実を見抜く力をつけなきゃだめだな」と。


 長距離走、マラソンは肉体的には苦しいスポーツです。それをやるからには、正しい知識に基づいてやりたいというのが普通の人間の心情ではないでしょうか?


 運動生理学を学べば全てを見抜くことが出来るようになるという訳ではないのですが、少なくとも明らかにおかしいことはおかしいと分かるようになります。


 水が下から上に流れると言われれば、よっぽど知識がない人は「マジかよ!すげー!!」と思うかもしれませんが、重力を知っている人は全員「嘘か重力を超える力が上からもしくは下から働いているかのどちらかである」ことを簡単に見抜けます。


 このように理屈が分かれば、簡単に理解出来ることも理屈が分からないとかえって難しく考えてしまうということがよくあるのです。こういうことが分かれば「走り方を変えたらそれだけでフルマラソンの記録が30分速くなった」というような嘘を見抜くことが出来るようになる訳です。


 あなたも真実を見抜けずに遠回りしてしまったことありませんか?


 もしもないのであれば、運が良かったか、直観力に優れた方なのか、もしくはすでにしっかりとした知識と経験をお持ちの方なのだと思います。私の講義は必要がないでしょう。


 ですが、少しでもそういった騙されてしまった、あるいは騙されたとまでは言わないけれど嘘を見抜けなかったという経験をお持ちであり、もうそういう想いをしたくないというのであれば、私の講義が絶対に参考になるのですが、いかがですか?


 もしも、あなたが真剣に長距離走、マラソンについての真理を真剣に探究し、科学的な知識も使いたいと運動生理学に興味をお持ちなのであれば、他に情報を探ることは時間の無駄、遠回りになってしまいます。


 また、こちらの講義は真剣に受講したい、今すぐ決断できるという方だけを対象としておりますので、期間限定でのお申し込みとなります。お申込み期間が終わる前に今すぐ下記のリンクをクリックしてご受講ください。





追伸

 実は昨日シンガポールのラジオ番組に英語で出演し、ランニングのことなど色々語ってきました。もし、良ければこちらをクリックして是非お聴きください。

 
 
 

1件のコメント


Y Wada
Y Wada
5時間前

Conglatulations!! シンガポール国営放送で池上さんの声が聞けるとはびっくり、そして嬉しい限りです。途中で話されていた、'' Morning runs are like brushing teeth.'' 😀💪 流石です。 

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筆者紹介

​ウェルビーイング株式会社代表取締役

池上秀志

経歴

中学 京都府亀岡市立亀岡中学校

都道府県対抗男子駅伝6区区間賞 自己ベスト3km 8分51秒

 

高校 洛南高校

京都府駅伝3年連続区間賞 チームも優勝

全国高校駅伝3年連続出場 19位 11位 18位

 

大学 京都教育大学

京都インカレ10000m優勝

関西インカレ10000m優勝 ハーフマラソン優勝

西日本インカレ 5000m 2位 10000m 2位

京都選手権 10000m優勝

近畿選手権 10000m優勝

谷川真理ハーフマラソン優勝

グアムハーフマラソン優勝

上尾ハーフマラソン一般の部優勝

 

大学卒業後

実業団4社からの誘いを断り、ドイツ人コーチDieter Hogenの下でトレーニングを続ける。所属は1990年にCoach Hogen、イギリス人マネージャーのキム・マクドナルドらで立ち上げたKimbia Athletics。

 

大阪ロードレース優勝

ハイテクハーフマラソン二連覇

ももクロマニアハーフマラソン2位

グアムマラソン優勝

大阪マラソン2位

 

自己ベスト

ハーフマラソン 63分09秒

30km 1時間31分53秒

マラソン 2時間13分41秒

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