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何かしたいけれど、高強度な練習をやる日ではない日におススメの練習

 突然ですが、今日はインターバルやテンポ走などの高強度な練習ではないけれど、ジョギングだけで終わらせるのも嫌だ、もしくは元々インターバルやテンポ走を予定していたけれど、疲れていて予定を変更したい、でも元々インターバルやテンポ走を予定していたので、何かしたいという時ありませんか?


 人間である以上は、全てが完璧にいくということはなく、体調や気分があまり優れない日もあります。あるいは逆に、体調や気分が良く、何かしたいけれど、今日は高強度な練習をすべきではないという日があると思います。


 こういった日にどういった練習を積み重ねていくのかが、長期で見てみると大きな差になって返ってきます。そんな時におススメなのが、中強度の持久走と非構造的なファルトレクです。今回は非構造的なファルトレクについて詳しく紹介させて頂きたいと思います。


非構造的なファルトレクとは何か?

 そもそも非構造的なファルトレクとは何でしょうか?


 非構造的なファルトレクとは何かを説明するには構造的なファルトレクとは何かを説明させて頂くと一発でお分かりいただけます。


 構造的なファルトレクとは予め1分速く走って1分ゆっくりを20本とか、3分速く走って1分ゆっくりを10本とかそういったどういった組み合わせで何本やるのかを決めて実施するファルトレクのことです。


 つまり、非構造的なファルトレクとは予め何を何本と決めずに、その時の体の状態や気分に応じてペースを変化させる練習のことです。そもそもの話をすると、ファルトレクとはスカンディナヴィア語でFart=速度、Lek=遊びの二語から構成される言葉です。


 つまり、速度を変化させながら遊ぶのがファルトレクです。あなたもただ単にジョギングだけしていると退屈になることってありませんか?


 あるいは苦しい練習はしたくないけれど、気持ちよくペースを上げたくなる日ってありませんか?


 こういう日にペースを変化させながら、楽しく遊ぶのが非構造的なファルトレクと言えます。


 これは具体例を挙げてくれと言われてもなかなか難しいです。何故なら、文字通り気分に従って、ペースを変化させるからです。文字通り非構造的でそこに規則はないのです。ですが、あえて最近の私の非構造的なファルトレクを紹介させて頂きます。


 先ず非構造的なファルトレクはあくまでも高強度な練習ではないというところは絶対におさえておくべきポイントです。ですから、基本的には低強度走です。低強度走が長くなります。そして、その日私は何をやりたかったかと言うとレースペースの動きを確認したかったんです。でも、ベースは低強度走です。


 そんな訳で、先ずは低強度走を普通に8キロほど行いました。これがウォーミングアップがわりです。そして、その日は桂川沿いの堤防を走っていたのですが、左右に一応路側帯のような白い線があるので、その白い線の上の直線を気持ちよく流しを何本も行います。そして、出来るだけ道幅が広く走っていて気持ち良いところでペースを上げたり、後ろから追い抜いてきた自転車についていったり、そんな感じで気の向くままに流しを行いました。


 流しと言っても、距離は100mから200mではなく、200mから800mくらいまでだったと思います。具体的な距離は分かりません。私の気の向くまま、あるいはあの車まで走ろう、あの木まで走ろう、あの登り坂が終わるまで走ろうと適当に区切りの良いところまで走っていたからです。


 そして、最後に追い抜いてきた自転車についていき、1キロ2本を1キロ3分ペースで二本行い、これ以上やると中強度を超えると思ったので、そこで終了し、3キロほど家までクーリングダウンをして帰りました。ウォーミングアップとクーリングダウンを含めて18キロ、平均1キロ4分ペースです。


 とは言え、平均ペースはあくまでも勝手にそうなってしまっただけで、別にそうもくろんでいた訳ではありません。改めて数えてみると11回のペースアップが確認されました。


非構造的なファルトレクのメリット

 非構造的なファルトレクの一番のメリットは楽しいことではないかと思います。ずっと一定のペースで走りたい日もあると思いますが、適度にペースに変化をつけることで楽しくなるものだと思います。


 また、何度かペースを上げるとそのあとの低強度走もペースが上がりやすく、リズムよく走れる確率が高まります。


 また次の日に高強度な練習を予定している場合は、この練習がその準備にもなるでしょう。また先述の通り、タイムを全く気にすることがないので、自分の走り方に100%注意を向けることが出来ます。


 先日のYouTube動画でもちょっと解説させて頂いた大野影也先生からは、練習では走り方が崩れるほど追い込むな、練習では走り方に集中できる範囲内までしかペースを上げるなとご指導いただいたものですが、それでもインターバルでタイムを取ったり、誰かと競い合うと往々にして走りが崩れるまで追い込んでしまうこともありますし、タイムが気になって、走り方に100%注意を向けることが難しくもなります。


 ただ、非構造的なファルトレクの場合はタイムを全く気にしないので、自分の理想の走りづくりに意識を向けられると言えるでしょう。これは、構造的なファルトレクにも言えることです。


 そして、移行期の練習に使いやすいということです。これは故障明けにも言えることですが、ある一定の期間特定の練習を全くやっていないときに、ここでは仮に過去2か月間1キロのインターバルを全くやっておらず、段階的に1キロ12本のインターバルまで増やしたいとしましょう。


 こういった時に、例えば18キロ走の中に1キロを3本入れる練習を間に挟んでおけば、次に1キロ6本という練習にスムーズに入ることが出来ます。通常インターバルは疾走時間よりも休息時間の方が短いのですが、18キロその中に1キロを3本とかだと、休息時間の方が長く取れるので、疲労を残さずにちょっと体に刺激をかけることが出来ます。


 1キロ5本のような練習にしても構いませんし、何よりも自分の好きなだけ休息をとって気が向いた時にスタートすれば良いので、心理的にもノープレッシャーで練習に入っていくことが出来るでしょう。


 さて、今回は非構造的なファルトレクについて紹介させて頂きました。この練習は拙著『エリート市民ランナーになる為のトレーニング全集』の中にも組み込んでおらず、それほどポピュラーな練習とは言えないと思います。実際に、私もそこまで多用はしません。


 ですが、頭の片隅に入れておくと、本来高強度な練習の日なんだけれど体調や気分がすぐれない日、逆に、本来高強度な練習ではなく、高強度な練習をするべきでもない日なんだけれど体調と気分が良く、何かしたい時、あるいは移行期などに役立つ練習ですので、是非頭の片隅にでも入れておいてください。


 大阪マラソン日本人トップの池上秀志(マラソン2時間13分41秒、ハーフマラソン63分09秒)の池上秀志がアマチュアランナーの為のトレーニングを極限まで単純化!


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筆者紹介

​ウェルビーイング株式会社代表取締役

池上秀志

経歴

中学 京都府亀岡市立亀岡中学校

都道府県対抗男子駅伝6区区間賞 自己ベスト3km 8分51秒

 

高校 洛南高校

京都府駅伝3年連続区間賞 チームも優勝

全国高校駅伝3年連続出場 19位 11位 18位

 

大学 京都教育大学

京都インカレ10000m優勝

関西インカレ10000m優勝 ハーフマラソン優勝

西日本インカレ 5000m 2位 10000m 2位

京都選手権 10000m優勝

近畿選手権 10000m優勝

谷川真理ハーフマラソン優勝

グアムハーフマラソン優勝

上尾ハーフマラソン一般の部優勝

 

大学卒業後

実業団4社からの誘いを断り、ドイツ人コーチDieter Hogenの下でトレーニングを続ける。所属は1990年にCoach Hogen、イギリス人マネージャーのキム・マクドナルドらで立ち上げたKimbia Athletics。

 

大阪ロードレース優勝

ハイテクハーフマラソン二連覇

ももクロマニアハーフマラソン2位

グアムマラソン優勝

大阪マラソン2位

 

自己ベスト

ハーフマラソン 63分09秒

30km 1時間31分53秒

マラソン 2時間13分41秒

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