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整形外科が絶対に教えてくれない軟骨とLLLTの関係性

軟骨がすり減る


 こんなことを聞くことは無いでしょうか?軟骨とは読んで字のごとく柔らかい骨のようなもので、血管が通っていないなどの骨に近い性質を持ちながらも、コラーゲンを多く含んでおり、弾力性が多く腱や靱帯に近い性質を持っています。この軟骨がすり減るという言い方をよく聞くと思うのですが、これは実際にはどのような状態なのでしょうか?


軟骨がすり減るということ

 軟骨がすり減るという言葉は非常に分かりやすい表現だと思いますが、人間の体はコンクリートがすり減るのとは違い、常に代謝が起こり、変化が起きています。筋肉もすり減りますが(損傷する)、常に修復され、より強い筋肉へと生まれ変わったりもします。軟骨も当然生体の一部ですので、あなたが死人でない限りはコンクリートのようにすりへりっぱなしということはありません。


 しかし、軟骨には血管がないので、筋肉のように代謝は活発に行われず何らかの原因で損傷が起こると回復が非常に困難な器官なのです。軟骨の損傷が起きて問題になる代表は膝です。膝の痛みに悩む人は多く、軟骨が損傷すると痛みや機能制限が生じます。サイトカイン、一酸化窒素、TNF―αなどの炎症誘発物質が生成され、炎症反応、腫れなどが生じます。病院で膝に溜まった水を注射で抜いてもらうという話はよく聞くと思いますが、これは炎症反応の一部として生じた体液の流入によって起こる痛覚神経の圧迫を取り除くことで一時的に痛みを抑えることですが、そもそもの炎症反応を取り除かなければ、すぐにまた水は溜まります。


 また軟骨は細胞外基質(細胞外マトリックス)と軟骨細胞が特徴なのですが、この細胞外基質の主な構成要素はコンドロイチン硫酸などのプロテオグリカンです。そこで、この主成分であるコンドロイチン硫酸を錠剤で経口摂取したり、注射をうったりするという発想が出てくるわけですが、そもそも代謝に問題が起きているのが問題の根本なので、効果があるのかどうかは、他の多くの研究者たちと同様筆者も懐疑的です。


 ある医師は「牛乳飲んだからと言って骨や歯が生えてこないのと同じで、コンドロイチンを飲んだら、軟骨が生成されるわけではない」と言っていたのですが、やはりそうなのではないでしょうか。人体というのは、材料が必要なのは言うまでもないのですが、材料があって、それを細胞が分化して、構成されていくという奇跡によって維持されているのです。奇跡を見たいなら自分の体を観察すれば良いという言葉がありますが、人体とはまさに奇跡のかたまりです。


 同じようにたんぱく質を摂取してもトレーニングしなければ、筋肉はつかないし、持久力もつきません。材料は必要ですが、材料があればその器官が形成されるわけではないのです。軟骨も同様で、そもそも損傷が起こるのは代謝のプロセスに問題が生じたからです。ですから、それを改善しない限りはコンドロイチンだけを入れても、注射で水を抜いても根本的な問題解決にはならないでしょう。とは言え、水を抜けば痛覚神経の圧迫が取り除かれ、一時的に痛みから解放されるので、否定する訳でもありません。


 今回のブログのテーマは、そういった対症療法的な治療から抜け出し、LLLTによる軟骨芽細胞の成長を促し、軟骨の形成を促すことが出来るのかどうかというテーマです。


試験管内実験

 先ずはJiaらがウサギの大腿骨の部分の軟骨で実施した実験を紹介しましょう。この実験ではLLLTを24時間ごとに三回照射した群はコントロール群に比べて、有意に細胞の成長、グルコサミノグリカン、細胞外基質の凝集が確認されたとのことです。要するに、軟骨の形成が促進されたということです。


 それ以外ではくしびきさんらが行った実験では、LLLT照射開始後14日後に観察したところ、LLLT照射群では軟骨細胞の分化および軟骨遺伝子の発現度合いがコントロール群に比べて有意に高く、また軟骨の構成要素であるタイプ2コラーゲンの遺伝子発現の度合いも高かったとのことです。このことからもLLLTが軟骨の代謝を促すことがわかります。


動物実験

 次に動物実験を見てみましょう。カマリらが行った実験では、手術でウサギの膝の軟骨を損傷させ、そのあと週に2回LLLTを照射し、4週間後、8週間後、16週間後に経過を観察するという実験を行いました。その結果、8週間後の時点でLLLT照射群は膝の機能がコントロール群に比べて有意に回復していましたが、4週間ごと16週間後には有意な違いは見られませんでした。4週間後はまだLLLTの効果が出ておらず、16週間後にはいずれにしても回復していたということでしょうか。個人的にはこの実験の意図がよく分かりません。何故、毎日照射して実験をしなかったのでしょうか?毎日照射した方が違いが分かりやすいような気がするのですが。


 その後バヤットらの実験では、同じようにウサギの軟骨損傷にLLLT照射を行い、実験を行ったのですが、週2回のプロトコルと週3回のプロトコルで実験を行ったところ、週3回の照射では、コントロール群に比べてLLLT照射群が有意に治癒過程が促進されていたのに対し、週2回の方ではLLLT照射群とコントロール群に有意な差は見られなかったそうです。


 さらにほとんど同じプロトコルを見てみると、ジャヴァディらのウサギの膝蓋骨の軟骨を使った実験で、週3回のLLLT照射とコントロール群を比べたところ、有意な差は見られなかったとのことでした。これらは手術で人工的に損傷を与えていることを注記しておきます。


 次に手術ではなく、ザイサモンという注射によって人工的に引き起こした関節炎の実験を見てみましょう。モライスらの実験では、685nmと830nmのLLLTを照射したところ、2時間後には浮腫が23%、痛覚過敏が59%軽減されました。痛覚過敏の度合いをどのようにして、数値化したのかはよく分かりませんが、私の経験上も浮腫と痛みは有意に軽減されることが多いです。


 カルロスらが行った同様の実験でもLLLT照射群はコントロール群に比べて有意にインターロイキン6やインターロイキン1βらの炎症誘発性物質の量が少なく、それに伴いコラーゲンを含む軟骨組織の損傷レベルが有意に低くなりました。


 他のパパインという酵素をウサギの膝に注射して人工的に関節炎を引き起こしたアルベスらの実験では、LLLT照射群では軟骨のコラーゲンの成分の変化を阻止し、軟骨の強さ、弾力性の低下が有意に低くなっていることが確認されました。具体的には週に3回のLLLT照射を行い、7日後、14日後、21日後に経過観察を行うというものです。その結果、いずれの時点でも炎症誘発性物質であるMMP-2、MMP-9のレベルが下がり、弱くて弾力性にも劣るタイプ3コラーゲンの構成率も低くなっていました。それに対して、強くて弾力性のあるタイプ1コラーゲンの構成率が高くなっていました。


 その他さまざまな種類の動物実験がありますが、その大枠は同じで、炎症誘発性物質や炎症マーカーのレベルが下がり、細胞の成長が速くなった、正の遺伝子発現が促進された、タイプ1コラーゲンの比率が増えたなどなどです。もう少し分かりやすく言えば、治癒過程を妨げたり、損傷を促進させる要素を低くし、治癒過程を促進するということです。


臨床試験

 最後に人体ではどうなるのか、いくつかの研究を見ていきましょう。ここがもっとも気になるところだと思います。アルフレッドらの実験では、膝の軟骨が損傷した関節炎関節炎患者に二重盲検法を用いて、運動群、運動とLLLT群の2つに分けました。運動は膝周りの筋肉を鍛え、バランスやコーディネーションを養成するようなプログラムを組みました。


 最近新しく、私のブログを読むようになったという方のために説明しておくと、二重盲検法というのは、治療する側も治療される側もどれが本当のLLLTか分からないようにして、治療を受けるものです。こうすることで、実験者と被験者の心理的な影響を消すことが出来ます。要するに、あるグループだけに治療をして、それ以外のグループに治療をしないと、たとえその治療器具に効果がなくても効くような気がするだけで、実際に効果があるからです。そして、実験者にもどれが偽でどれが本物か分からなくすることで、実験者側の言動にも影響が出ないようにします。


 その結果、運動とLLLTを組み合わせたグループでは、運動療法だけのグループと比べて機能が回復しました。そして、痛みが軽減したのはLLLT群だけでした。


 ちょっとこの実験とは関係が無いのですが、故障の種類によっては、運動によって痛みが軽減されたり、機能が回復することがままあります。典型的には、慢性化したアキレス腱の痛みがカーフライズ(つま先を段差にかけて、かかとを上下させる)で改善されるケースです。また、私自身も痛くても走れる間は、走っていると痛いけど、走れる状態が続くのですが、大事を取って数日休んだりすると痛みは引かないし、走れもしなくなってしまうという経験が何度かあります。ここでの走れなくなるというのは、体力が落ちるとかではなくて、本当に痛くて走れないんです。もう体が完全に拒否してしまって、走れないんです。


 休んだのに、余計に悪化するとは不思議ですが、実際に起こることです。他にはもうお亡くなりになられたノムさんこと野村克也さんが現役時代に肘を痛めたのを腕立て伏せで治したという話を聞いたことがあります。この時も涙が出るほど痛かったけれど、やっているうちに良くなっていったとのことでした。


 それ以外にも、シーズン42勝のプロ野球記録を持つ、稲尾和久さんが肩が痛くて投げられないのを野球のボールと同じ鉄球を作ってもらって鉄球を投げて治したという話を聞いたことがあります。この時も、痛くて痛くて涙が出るのを堪えながら投げる、そうすると痛みの度合いは変わらないけれど、投げられる距離が伸びていく、そして最後は野球のボールが痛みなく投げられるようになったそうです。


 不思議ではありますが、経験に勝るものはありません。運動療法がいくつかの故障や痛みに有効であることは間違いありません。ただ、痛めているのも事実なので、やり方を間違えると悪化しますし、これはその故障の状態や種類にもよるでしょう。なんでもかんでも逆療法が有効であるわけではないことは強く強く明記しておきたいと思います。


 閑話休題、アルガディールらの実験では、慢性的な膝の痛みに対して、家庭でできる運動療法に加えて、週に2回のLLLT照射群との対照実験を行いました。その結果、LLLT群はプラセボ群に比べて有意に痛みが軽減され、また機能も改善されたことが確認されました。


 アル・ラショウドらが二重盲検法で行った実験では、慢性的な膝の痛みにLLLT照射を鍼のツボに行いました。これに運動療法も組み合わせたのですが、6週間後と6か月後にそれぞれ経過観察を行ったところ、LLLT照射群はプラセボ群に比べて有意に痛みが軽減されており、LLLT照射は短期的にも長期的にも有効であると結論付けました。


 だいたい同じような実験が他にもあり、同じような結果となっているのですが、興味深いのは超音波治療と組み合わせた実験です。超音波治療とLLLTと運動療法を組み合わせたところ、効果が最大化したとパオリーヨらの実験では結論付けられました。


 それ以外には、軟骨がすり減った関節炎患者に対して、LLLT照射とヒアルロン酸注射を行うグループとコントロール群に分けた実験では、その後LLLT照射とヒアルロン酸注射群では70人中手術の必要に迫られたのは1人であったのに対し、コントロール群においては70人中15人が手術を行う必要性に迫られたとのことでした。


結論

 理屈から言ってもLLLTが軟骨細胞の成長を促し、炎症反応を抑制するとともに、痛覚過敏になった神経を鎮まらせる効果があることは予想されるのですが、先人たちの先行研究においてもすでにそれが実証されていると書いて良いと思います。


 LLLTにはもっと様々なメリットがあり、私も愛用しています。もっと詳しく知りたい方には詳説LLLTという小冊子を無料でプレゼントしていますので、ご希望の方はこちらをクリックして、問い合わせページに飛び「詳説LLLT」と入力して、送信してください。筆者が確認次第、ご入力いただいたメールアドレスの方にお送りさせて頂きます。

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筆者紹介

​ウェルビーイング株式会社代表取締役

池上秀志

経歴

中学 京都府亀岡市立亀岡中学校

都道府県対抗男子駅伝6区区間賞 自己ベスト3km 8分51秒

 

高校 洛南高校

京都府駅伝3年連続区間賞 チームも優勝

全国高校駅伝3年連続出場 19位 11位 18位

 

大学 京都教育大学

京都インカレ10000m優勝

関西インカレ10000m優勝 ハーフマラソン優勝

西日本インカレ 5000m 2位 10000m 2位

京都選手権 10000m優勝

近畿選手権 10000m優勝

谷川真理ハーフマラソン優勝

グアムハーフマラソン優勝

上尾ハーフマラソン一般の部優勝

 

大学卒業後

実業団4社からの誘いを断り、ドイツ人コーチDieter Hogenの下でトレーニングを続ける。所属は1990年にCoach Hogen、イギリス人マネージャーのキム・マクドナルドらで立ち上げたKimbia Athletics。

 

大阪ロードレース優勝

ハイテクハーフマラソン二連覇

ももクロマニアハーフマラソン2位

グアムマラソン優勝

大阪マラソン2位

 

自己ベスト

ハーフマラソン 63分09秒

30km 1時間31分53秒

マラソン 2時間13分41秒

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