みなさん、こんばんは!
あなたは週末はいかがお過ごしでしょうか?
私はと言えば、土曜日にウェルビーイングオンラインスクールの相澤智弘様が念願のサブ3を達成し、おしかけ女房ならぬ押しかけ受講生で対談動画を撮影しに来て下さりました。今回の動画はマニア必見と言いますか、本当に弊社のお客様には面白いだろうなという動画で、「46歳サブ3医師と語るマラソン脳」というテーマで語らせて頂きました。
マラソン脳という観点が持てると走力が向上するだけではなく、よりマラソンが楽しめるようになると思います。
その後は東山の変の首謀者の息子が3年くらい腰痛に悩まされているので、私がお世話になっているカイロプラクターの橋爪先生の所に連れていきました。橋爪先生は元々は1500m障害や800mなどでご活躍された中距離選手であり、その後ゼネコンに就職し、「時代もあった」と述懐されていますが、いきなり銀行にいって
「3000万円貸してください」
「担保や資産はありますか?」
「工場の建物と土地を担保に取って下さい」
という流れで起業された方です。やくざの方のお仕事も受注されたそうで、その時の今じゃ考えられない仰天エピソードなども色々あるので、また折を見てお話しさせて頂きたいと思います。
その後は洛南高校陸上競技部時代の恩師である中島道雄先生が77歳になられたので、その喜寿祝の会に参加して参りました。インターハイ、国体の入賞者、優勝者、全国高校駅伝の入賞メンバーなど豪華絢爛たる諸先輩方に混じって大変恐縮だったのですが、少なからぬ方より「お前のユーチューブ観てるぞ」とお声がけ頂き、とても恐縮してしまいました。
陸上競技というのは短距離と長距離は別のスポーツと言っても過言ではありません。実際に、私も短距離走は全く教えられません。でも、陸上競技部の顧問の先生が一人しかいない学校はたくさんあり、短距離しかやったことないのに長距離も見なければならないということは普通にあります。そんな訳で、三段跳びの国体優勝者まで参考にして下さっているようで、穴があったら入りたいという心境でした。
就職したことがないので、社会の常識が身についていない私なので世間一般でもそうなのか、洛南高校だけなのか分かりませんが、先生や先輩の所に行く際にはビールとコップを持っていき、ビールを注がせて頂くか、先生や先輩からの盃を頂くかというルールがあります(なので、ビールとコップを持った男たちがぞろぞろ歩いている会になる)。
私は翌日がレースなので、両手に祝いの品を持って中島先生の所に伺い、ビールとコップは持てませんという戦法を使ったのですが、中島先生が後ろにいる後輩の森川を指さすなり、「お前のコップを貸せ」とおっしゃり、何故か森川の飲みかけが入っているグラスになみなみと注いでくださり、「あけろ」とおっしゃったので一気飲みをして一瞬で開けたのに何故か二杯目はついでもらえず、更にその後森川には新しいグラスを渡してそこにビールを注ぐという謎行動をとったおちゃめで可愛い先生なのですが、こちらは条件反射で今でも教官室に入る時の緊張感が蘇り、若干体が震えていました。
写真:私(右から2番目)の隣のちょび髭の男が私の代の主将で箱根駅伝も走った頼れる男です。左から2番目が後輩の森川
そして、今日はそんな洛南高校のOB連の中でも私にとっては一番頼れる後輩深澤哲也と一緒に亀岡ハーフマラソンに出場してきました。私的には2年前の同大会の66分49秒と大阪マラソンの2時間18分52秒が一つの基準になるかなと思っていました。
66分49秒をどのくらい上回れるのかというのが一つの基準でした。
そして、今年は豪華メンバーが揃い、皆さまおなじみの今年のボストンマラソンで2時間9分59秒を記録した森井さん、5000m13分台で直近の記録でも14分3秒の北村友也君、そして、先日の日体大記録会で5000m14分6秒を記録した洛南高校の後輩で市民ランナーの疋田和直君が揃いました。
状態も悪くなかったのと、だいぶ基礎持久力も戻ってきて、前半多少無理しても後半潰れずに帰ってこれるだけの持久力もついていました。なので、あまりにも無謀なペースじゃなければ先頭について挑戦しようと思っていたのですが、スタートしてすぐにトラックの段階でこれはやめた方が良いなと思い、すぐに自重しました。
先頭集団は森井さん、北村君、疋田君の三人で形成され、私は4番手で早くも単独走、前も後ろも距離がある状態で淡々と走り続けました。元々亀岡のコースは前半が登りである上に、今年は前半が向かい風で思うようにペースが上がりませんでした。
1㎞3分10秒を少し切る感覚で走っているのに、5㎞通過が16分27秒、ただここまでは想定の範囲内でした。ところが、5㎞から10㎞も16分29秒と全くペースがあがらずで、かなり落ち込んだのは事実です。ただ、前を見ると疋田君が300mから400mくらいの所にいます。つまり、ざっと1分差です。
森井さんと北村君はだいぶ差が開いていて差がよく分かりませんでしたが、疋田君とそうは距離が離れていません。仮にそこから20秒速くても1分20秒差、5000mの走力では50秒くらい負けているので単純計算で言えば1分40秒ほど10㎞地点で開くはずですが、まだそこまでは開いていないのかなと思いました。
ということはつまり、気象条件とコースが思いのほか苦しいのではないかということです。つまり、自分は自分でだいたい実力通りに走れているのではないかと思い、そのまま気にせずに走り続けました。10㎞の折り返し地点には中学時代の学年主任の先生がいらっしゃって、少し微笑んで下さいました。
そこから、疋田君の背中を見ながら、追いかけるというよりは彼の力を使って走るイメージでペースメーカーに使いました。とは言え、300m以上は差があるので、そこまで正確には見えず、アップダウンがあると視界から消えました。それでも、12㎞手前の二回目の折り返しでは少し差が詰まったような気がしました。
もしかしたら、逆転できるかもしれない、いや正確に書けば、逆転は無理だろうけれど逆転を目指してみようと思いました。繰り返しになりますが、自分の記録があがればそれで良いので疋田君の力も借りるつもりで、疋田君に視線を固定し、引っ張ってもらうようなイメージで少しずつ差を詰めるようなイメージで走りました。
それでもなかなか差は詰まらず15㎞地点でもやはり300mほどあります。普通に考えたらもう無理ですが、コース的にはここから下り坂なので、記録を稼いでいく必要があります。あとから、時計を見ると見間違いだったのですが、ラスト5㎞地点で時計を見ると私の目には51分15秒に見えました。そうすると、ラスト5㎞を15分ちょうどで走れば66分15秒、なんとか想定の範囲内の記録が出ます。
ですが、あとから記録を見ると15㎞通過が48分44秒、次の1.1㎞を3分30秒でいっているとしても52分14秒、ということはおそらく52分15秒と見間違えたのだと思います。いずれにしても、15㎞通過の時点では平均1㎞3分15秒ペースとかなり遅いペースです。
この時点で疋田君と51秒差、逆転は絶望的と言っても良いでしょう。更に、ピンチは起こるもので、下り坂で内臓が揺れたせいか、ひどい腹痛に襲われました。いつもSyokoトレーニングで鍛えているのに情けないと思いましたが、こういう時に一番良くないのは慌てたり、焦ったり、恐怖を感じたり、不安になったりすることです。小さい子供が転んで泣いている時に母親に抱きかかえられると痛みが和らぎますが、逆に安心すると痛みは減ります。
これをゲートコントロール理論と言います。
私は先ずはどうやったら不安にならず、痛みを感じず、冷静になれるかを考えました。恐怖や不安や痛みは偏桃体などの負の情動が働く脳の場所が働いているので、前頭前野などの論理的な思考をする箇所を働かせれば良いのです。
次に、その為にどうすれば良いのかと考えました。前頭前野を働かせるには、こういう時はこうする、こういう時はこうするというような状況別の対処法を考えると良いのです。
例えば、単純に3か月後までに1000万円用意できないと会社が倒産してしまうとそればっかり考えていると不安という負の情動に支配されますが、京都銀行と京都信用金庫と日本政策金融公庫にそれぞれ400万円ずつ融資を申請して、うち2行に断られたらこうしよう、うち1行に断られたらこうしよう、2行に断られた場合は差額の600万円はこうやって工面しよう、1行に断られた場合は差額の200万円はこうやって工面しようと状況別の行動パターンを考えると負の情動が働かなくなるのです。
この場合の行動パターンは腹痛が起きた際の対処法を状況別に考えることによって、冷静になれます。では、腹痛が起きた時はどうすれば良いのでしょうか?
答えは一つではありませんが、一つの答えは観念してペースを思いっきり落とし深呼吸をするとおさまることが多いです。実際に、私はそうしました。ここでかなりペースダウンしたことは間違いありません。立ち止まりそうなくらいまでペースを落としました。
次に、痛みを和らげる方法が他にないかを考えました。そうすると、ありました。こういう時は痛みがどこで生じているのかを考えれば良いのです。
最終的には全ての痛みは脳で感じています。ですから、寝ている時や麻酔をかけている時や意識を失っている時は痛みを感じないのです。
そしてポイントは痛みは、脳で感じていると思うだけで結構痛みが和らぐということです。痛みは非常に臨場感が強く、なかなかそこから抜け出せません。そして、痛みに意識を向ければ向けるほど無意識のうちに痛みが増幅されます。この連鎖を止めるには「痛いのどこだっけ?あっそうだ、脳だ」と思うことが効果的で、こうすることでお腹の痛みという臨場感が揺らぎ、痛みが和らぐときがあるのです。
実際にこれで痛みが消えました。同時に、立ち止まりそうなくらいペースを落していたので、心拍数も下がり回復していました。私は失ったタイムを少しでも取り戻そうと猛追しました。
残念ながら、一番記録を稼ぎたい大きな下り坂で大きくペースダウンしたので(本来2分47,48秒くらいでいきたかったところが3分ちょうど、ちなみにここを登ってくる時には3分28秒もかかっている坂)、あまり記録が稼げませんでしたが、風は前半来た道を帰るので追い風です。この追い風にのって、17㎞から20㎞を8分40秒までペースを上げました。
そうすると、前の疋田君が急激に近づいてきました。あとから聞くと彼も腹筋が攣っていたようです。そして、頻繁に後ろを振り返るようになりました。こうなったら、こちらの方が強いです。20㎞手前で追い抜くと、こちらを物凄く見てきましたが、視界に入らないふりをして、わざと「もはや視野にすら入っていない」というそぶりを見せました。相手に精神的なダメージを与えたかったのです。
とは言え、こちらはトラック勝負になったら負ける確率が高く、最後の方は折れ曲がって競技場の方に入っていくので追い風の恩恵も受けられず、必死で逃げました。疋田君に追われているという圧が良かったのか、登りのラスト1.0975㎞もキロ3ペースの3分18秒でまとめることが出来、逃げ切ることが出来ました。
折り返し地点にいてくださったのが学年主任の青木先生なら、ゴールの所にいたのは技術の山口先生、通称ぐっさんでした。
15㎞から20㎞は起業後の5㎞自己ベストである14分46秒よりも速い14分35秒でカバーし、記録マニアの森井さんによるとこの記録は今日の森井さんの14分21秒に次いで歴代で2位の記録だそうです。
結局ゴールしてみると、優勝の森井さんとは1分47秒差、2位の北村君とは53秒差、単純計算では5㎞ごとに50秒ずつ開いていって、ハーフマラソンを走れば3分半の差がつく計算なので、やっぱり気象条件と起伏を考えると善戦したのかなと思っています。
とは言え、自分でも5㎞の記録が遅すぎてそれがハーフマラソンやフルマラソンの記録に悪影響を及ぼしているというのはよく分かっているので、大阪マラソンに向けては補助的スピード練習を導入して、少しずつ速いペースに体を慣らしていきたいと思います。
今日の15-20㎞は追い風と下りという条件があっての話なので、平坦、無風で14分35秒くらいで走れれば、また変わってくるかなと思います。ちなみにですが、私のフルマラソンは5㎞のタイムに+1分半説に従えば、5㎞が14分半でマラソンが2時間15分、もしくは3㎞が8分半なら5㎞が14分半くらいでは走れるでしょうから、フルマラソンは2時間15分で走れるでしょう。
なんとなく、そのくらいの目安を持ってマラソントレーニングに入っていきたいと思います。
単純計算だと二年前の亀岡ハーフマラソンよりも11秒速いだけなので、大阪マラソンでは2時間18分52秒でから22秒速くなって2時間18分30秒、この数字を良い意味で大きく裏切れるように頑張りたいと思います。
それではお互い引き続き頑張りましょう。
ウェルビーイング株式会社代表取締役
池上秀志
追伸
先日から予告しております新講義動画「池上秀志の夢を叶える講座2024年版」ですが、撮影が終了し深澤にも確認してもらっています。今回の講義は完全に本気でどのような思考をすれば、結果が良くなるのかを知りたい方のための講義であり、逆に思考や心の限界を解説する講義でもあります。
繰り返しになりますが、「思えが叶う」とか「思考は現実になる」とか言っても、今すぐ右手に純金10㎏出すことは出来ない訳です。つまり、思考や心の持ち方が現実の結果(レース結果、年収、受験の合否、恋愛の成就などなど)に大きく影響を及ぼすのは事実である一方で、限界もまた当然ある訳です。
そうすると、そもそもどのように思考や心が結果に影響を及ぼし、それはどの程度影響を及ぼし、その結果を良くするにはどのような思考や心の持ち方をすれば良いのかという三段階でくらいで考えておかなければなりません。
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