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感動をありがとうございました!丸尾知司という男がいる

 筆者の身近なところにいるトップランナーたちを紹介していくこのコーナー○○という男(女)がいるですが、今回は今日の50キロ競歩お疲れさまでしたというねぎらいと感動をありがとうございましたという感謝の気持ちを込めて愛知製鋼の丸尾知司さんについて書かせて頂きたいと思います。


 丸尾さんは筆者の二つ上で同じ京都府出身です。多くの競歩の選手がそうであるように、丸尾さんももともとは走っておられ、正確なタイムは忘れてしまいましたが、中学時代、3000mを8分台で走っておられたと思います。京都の中でも常に上位におられたのと、名前が珍しかったので、一方的に存じておりました。


 その後、私がお世話になるのは洛南高校に入学してからです。丸尾さんは私が入った時のプレーイングマネジャーをされていた方で、みんなが手書きで書いた練習のタイムを高校生ながら持ち歩いていたノートパソコンに打ち込んで先生に提出する仕事をしてくださっていました。丸尾さんの性格は明るくて陽気という印象でしたが、光の裏側の影も同時に強く感じさせる方でした。というのも、丸尾さんが競歩に転向されたのは度重なる故障が原因で、走ることへの未練がなかった訳ではないそうです。丸尾さんはそんなことはおくびにも出さず、ひたむきに努力されていましたが、しかしながら、どうも先輩方からの話を総合すると、丸尾さんはやっぱり走りたかったそうです。


 何しろ、ほぼほぼエアロバイクと補強(筋トレ)だけのトレーニングで1500mを4分7秒で走ったという伝説も持っておられる方です。素質の方は凄かったのだと思いますが、残念ながら、手術をしても故障を克服して再び走ることは出来ませんでした。高校の長距離事情を書いておくと、どうしても3000m障害とか5000m競歩というのは5000mや1500mに出られない選手が出るという傾向が強く、都落ちという感じがするものです。わたしの同期の後藤秀斗ものちに50キロ競歩で日本ジュニア記録を樹立するのですが、初めはものすごく嫌がっていました。競歩をやるくらいなら、3年間補欠で良いとまで言っていました。


 そんな紆余曲折はあったのですが、丸尾さんが何故モスクワの世界選手権で5位に入り、オリンピックにも出場する選手になったのかということですが、これは誰に聞いても同じ答えが返ってくると思います。それは丸尾さんの人間性です。先日商品購入者限定でお届けしているDaily Motivationの「強くなる人とならない人の差」という動画の中で、「強くなる人には二つの特徴があり、我が強くて正面切って自分を押し通す強さのある人かマイペースで表向きはハイハイと言いながら、結局自分を貫ける人」ということを話していたのですが、丸尾さんはそれを超える人格者です。やんちゃもあるラインを超えると強さになるのですが、幸い洛南高校陸上部には高岡寿成さんと丸尾さんという二人の人格者がいるので、今後もOB含めて調子に乗ることが許される環境にはないでしょう。


 野球の世界でも、長嶋茂雄さんとか、落合博満さんとか金田正一さんとか、陸上界だと中山竹通さんとか、かっこいいけど、友達にはなれそうにないキャラって結構多いと思うのですが、やっぱり人と違うものを持ってるからこそ秀でることが出来るのであり、そして秀でた人間は周囲からは理解されません。理解できることをやってる時点で、上には行けませんから。自動的に、周りと上手くやるのは結構難しくなります。


 ところが、丸尾さんの悪口言う人は見たことないです。びっくりするくらい見たことないです。言っても勝負の世界なので、みんな自分がトップに立ちたいと思っている訳です。普通は他人が自分よりも上に行けば面白くないし、またそう思える気持ちがないと戦うのは難しいです。「失敗しろ」って思ってるわけではなくて、単純に自分よりも上に行くのが(自分が下にいるのが)面白くない訳です。その中でもやっぱり、嫌われキャラが上に行くと余計に面白くありません。でも、やっぱり強くなる人の中には一定数嫌われキャラっていうのはいますし、それも一種の才能です。また、結果を出せば出すほどひがみや嫉みが生まれるのがごく普通の人間社会です。


 ところが、丸尾さんは全くそれがないです。丸尾さんが走れなかった時、洛南高校陸上部の練習に耐えられるほどではなかったかもしれませんが、一応若干走れる時もありました。それで年末に丸尾さんが駅伝を走りたいということで、12月の31日に丸尾さん開催の駅伝があったんです。我々も休みは12月31日と1月2日の三日間で、しかもその前後は冬休みということでみっちりと練習が詰まっています。体は疲れ切っていて駅伝なんかやってられるかって多かれ少なかれ思ってるはずなんですけど、これが結構人集まったんですよね。やっぱりあれは丸尾さんの人望です。


 では、何故そこまで慕われるのかということですが、ひたむきな努力にみんな引っ張られるんです。正直、結果が出ているときはそれほど努力も苦ではないです。やれば結果が出るなら、いくらでもやりたいというのが競技者の気持ちです。一方で、結果が出ていない時に、地道な補強に取り組むのは簡単なことではありません。第一、陸上選手は走るのが好きでやってるのに、青空も見えない、狭いところで腹筋とか背筋とか手押し車とかそんなことばっかりやって面白い訳がありません。ところが、丸尾さんはそれを妥協なく完璧にやる、しかもチームに悪影響を与えるようなネガティブな姿勢を一切見せない。後輩をいじめたりもしない、人の悪口も言わない、他の選手を心の底から応援できる、丸尾さんはそんな方です。


 ちなみに、丸尾さんがいつもおっしゃっていたのは、「誰かのためにと思うことで、もっと頑張れる」ということです。丸尾さんは本当にそうなんだと思います。きれいごととかではなくて、丸尾さんは本当にそうなんだというのが周りにも伝わってきますし、何よりもいつも感謝の気持ちを忘れない方です。色々な人に対する感謝の気持ちを絶対に忘れない方です。


 これも本当は難しいことです。ステージが上がれば上がるほど、周囲からは理解されないし、友人や家族でも理解できない部分が増えていきます。会社もスポンサーも本当の仲間ではなく、結果が出ている間の契約で、結果が出なければ切られます。こっちはこっちで結果が出れば、より多くのお金を出してくれるところと契約するでしょう。そして、何よりも最終的には全ての問題に自分で対処するしかありません。苦しい練習もレースも自分で立ち向かうしかありません。やっぱりトップに立つ人の中には「誰かに助けてもらおうとは一切思わない」という気持ちの人も少なくなく、感謝の気持ちも普段はついつい忘れがちという人も少なくありません。というか全ての人間は感謝の気持ちを常に持つのは結構難しくて、よく考えてみたら、衣食住が満たされていて、安全な暮らしが享受されていて、義務教育を受けることが出来てっていうのは、滅茶苦茶ありがたいことなんですけど、ついつい忘れがちですよね。


 でも、丸尾さんはそんな当たり前のことを常に出来る強さを持たれている方です。感謝の気持ちを常にもって、ひたむきな努力を10年以上続けられる、言葉にするとなんか物凄く安っぽくなってしまうんですけど、丸尾さんのことを知ってる人は全員そのすごさが分かると思います。これまでブログを書き続けてきて、初めて言葉に出来ないもどかしさを感じています。これまで一流選手が経験的にあるいは体感的に分かっていても言葉に出来ないことを私は言葉に出来る、ここにプライドの全てをかけてきたのですが、すみません、今回だけは丸尾さんの当たり前のことを当たり前に続けられる凄さを言葉で伝えることが出来ません。今後も丸尾さんのレースやインスタグラムをチェックして、少しでもそのすごさを感じてみて下さい。そして、お互い日々感謝の気持ちで過ごせるようになるといいですね!


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筆者紹介

​ウェルビーイング株式会社代表取締役

池上秀志

経歴

中学 京都府亀岡市立亀岡中学校

都道府県対抗男子駅伝6区区間賞 自己ベスト3km 8分51秒

 

高校 洛南高校

京都府駅伝3年連続区間賞 チームも優勝

全国高校駅伝3年連続出場 19位 11位 18位

 

大学 京都教育大学

京都インカレ10000m優勝

関西インカレ10000m優勝 ハーフマラソン優勝

西日本インカレ 5000m 2位 10000m 2位

京都選手権 10000m優勝

近畿選手権 10000m優勝

谷川真理ハーフマラソン優勝

グアムハーフマラソン優勝

上尾ハーフマラソン一般の部優勝

 

大学卒業後

実業団4社からの誘いを断り、ドイツ人コーチDieter Hogenの下でトレーニングを続ける。所属は1990年にCoach Hogen、イギリス人マネージャーのキム・マクドナルドらで立ち上げたKimbia Athletics。

 

大阪ロードレース優勝

ハイテクハーフマラソン二連覇

ももクロマニアハーフマラソン2位

グアムマラソン優勝

大阪マラソン2位

 

自己ベスト

ハーフマラソン 63分09秒

30km 1時間31分53秒

マラソン 2時間13分41秒

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