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執筆者の写真池上秀志

潜在意識を書き換えると何故長距離走、マラソンが速くなる?高校駅伝の指導者たちが精神指導を重視し、実際にそれで結果を出していく訳とは?

皆さん、こんにちは!


 本日もウェルビーイングオンラインスクールの受講生様からのご質問とそれに対する私の回答を共有させて頂きたいと思います。先ずは質問内容の方から見ていきましょう。


ご質問

「講義の視聴が全て終了致しました。


 全て、興味深い内容でしたが、まだ理解できていないものもあるので、二回転目に入っております。


 なお、マインドセット編は、その他の2つの内容と比較すると突出して難しかったです。


 私の理解度の問題もありますので、大変恐縮ですが、質問させてください。


 長文ですので、お時間がある際に、御目通し頂ければ幸いです。


 まず、目標をコンフォートゾーンの外側に設定することで、ストコーマが外され、今まで意識してなかった情報を入手するようになるという内容は良く分かりました。


 最も理解できていない部分は、潜在意識への働きかけです。


 何故、潜在意識へ働きかけると、結果に結びつくのかという仕組みが分かりません。


 これは今までの多くの人々が経験されたという帰納的な結果であって、理屈による演繹的な導き方ではないのでしょうか。


 例えば、私がどんなに、アファメーションをしても、オリンピックで金メダルを獲得するのは無理です。


(これを無理と考えてはいけないのかもしれませんが。)


 池上コーチは、目標に届かなくても良いとおっしゃっていましたが、私は絶対に目標を達成したいです。


 そのため、目標を外側に設定するのは分かりますが、私は既に情報を制限せず取得しているので、その目的は達成しています(と思います。)。


 ちなみに、恥ずかしながら、私は細かいことを気にしてしまう性格のため、


 「僕は寛大、寛容な男だ」というアファメーションをしております。


 そうすると、細かいことを気にしてしまったときに、「いかんいかん。僕は寛大な男なんだ。」と思うようになりました。


 これも一つの効果なような気もしますが、潜在意識へ働きかけているのとは全く別物だと理解しております。



 なお、長嶋茂雄が、苦も無くメジャーリーグのグラウンドに入ることができたのは、まさに潜在意識の賜物と思いますので、良く理解できましたが、彼の場合には、特に潜在意識へ働きかけずに、自然にできているので、アファメーション等の結果だとは思えません。


 (これは、潜在意識(信念?)がなせる業というひとつの良い事例として用いたのだと思いますが。)



 また、メークミラクルの際に、長嶋茂雄がビジュアライゼーションを各選手に促したとのことですが、それが、何故、優勝という結果に結びつくのかが理解できません。


 恐らく、プロ野球において、ビジュアライゼーションをしないで優勝したチームの方が多いと思います。


 なお、野球の場合には、ゲームの流れ(ゲーム中のノリ)が勝敗に影響する(打線がつながるのは結果論だけではなく、相手ピッチャーへプレッシャーや、攻撃側のイケイケムードが影響する)ので、何となく、ビジュアライゼーションの効果はあるのかもしれないと考えた次第ですが、


 ランニングは練習がそのまま反映される(池上コーチが仰るように、練習の内容で結果は大きく変わるということはここではさて置き)ので、あまり、イケイケドンドンで結果につながるとも思えません。


 とりとめのない文章で大変恐縮ですが、何かヒントになるようなお話しがあれば、お時間があるときにご返信頂けると幸いです。


 なお、講義の中で、既にお話しされていることでしたら、「講義の第何回をもう一度視聴しなさい」というご返信のみでも全く問題ございません。


 何卒宜しくお願い申し上げます。


 余談ですが、皆さん乳首にバンドエイドを貼らないのでしょうか?


 私はバンドエイドを必ず貼るので、乳首ずれを起こしたことはありません笑」


というご質問でした。


 以下が私の回答となります。


「とても重要かつ大切かつ難しい問題を頂き、ありがとうございます。とりあえず、乳首のバンドエイドの話から入らせて頂きます笑


 洛南高校の時は皆よく絆創膏貼るかワセリン塗るかしていましたよ。ただ、何年も走っていると乳首もどんどん皮膚が厚くなるんですよ。睾丸も足の裏の皮も年々厚くなってくるのでいつの間にかいらなくなっていました。


 これはまだ私がプロ一年目のルーキーの頃の話ですが、マラソン2時間8分台の41歳の先輩がいらっしゃいました。その先輩の足の裏を触らせて頂いたのですが、厚くてびっくりしました。野球のグローブのような感触で、人間のそれとは異なりました。


 その先輩もやっぱり「年数だ」とおっしゃっていました。


 それでも2019年のヴィーンマラソンのレース後は白いユニフォームが赤く染まるくらい乳首ずれはしましたが、たまにあるくらいですね。それに痛みにも鈍感になるようで、走っている間は全く痛みませんでした。


 さて、潜在意識に働きかける話に戻りましょう。


 潜在意識に働きかけるのは何故かというと潜在意識を書き換える為であることを先ずは理解して下さい。


 では、潜在意識を書き換えるのは何故でしょうか?


 ○○さんのおっしゃる通り、そんなことをしなくても結果を出す人はたくさんいます(この場合でもおそらく本人も気づかないうちに書き換わっていますが。つまり、アファメーションは一つのテクニックであって必須ではありません)。


 また、いくら潜在意識を書き換えようとしたところで、無理なものは無理です。イルカのように泳げるようになる訳でも、鳥のように空を飛べるようになる訳でもありません。また、自分でも海をイルカのように泳いだり、空を鳥のように飛ぶことに対して強い臨場感を感じることは出来ないでしょう。


 では、何故するのか?


 それは成功の確率を上げるためです。


 では、何故成功の確率が上がるのか?


 それは以下の項目によるものです。


・スコトーマが外れて今まで気づけなかったことに気づけるようになる。これは情報の取捨選択においても言えることです。


・創造力が活発に働き、成功するための方法論をより創造的に思いつくようになる。


・潜在意識で思い描く自己イメージになるような行動を無意識のうちに取るようになる(それが良いことであれ、悪いことであれやる気満々でいられる)。


 以上は多くの研究である程度明らかであると言って良い範疇だと思います。そして、科学的と言えるほどの再現性はないけれど、多くの人が著書に書いたり、話したりしているのはおそらく、


・体も多少は自分の潜在意識に従って細胞の生まれ変わりを行わせているだろう


・直感によって正しい方法を思いつく


ということです。早い話がサブ3に対する臨場感が高い人間=潜在意識レベルで自分の自己イメージがサブ3と合致している人間は同じ練習をしていても体の適応の度合いは大きいだろうし、また直感的に「この人についていけば良い」とか「この人の言うことを聞いておけば大丈夫」とか「こういう練習をすれば上手くいくだろう」とか「こういう予定をしていたけれど、やっぱりこういう練習にした方が良いだろう」ということが分かるようになってくるということです。


 そして、同時に考えて頂きたいのはプラスマイナスのマイナス面です。潜在意識の状態がマイナスになっていると(どうせ自分はサブ3なんか無理だと潜在意識レベルで思っていると)


・サブ3を達成するのに必要な情報が入ってきてもスコトーマになってしまう


・創造力が活発に働き、なんとかしてサブ3出来ない方法を思いつく


・どうせサブ3なんか無理だと思っているのでやる気が出ない


に加えて、おそらく


・同じ練習をしていても体はそれをなるべく吸収=適応しないようにする


・直感的に上手くいかない方法が閃き、自分でも何故だかわからないけれど、それをやりたくなる


ということです。


 これは間違っていたら申し訳ないのですが、上記のことはなんとなく理解出来るけれど、アファメーションやヴィジュアライゼーションテクニックに引っかかっているのではないでしょうか?


 アファメーションとヴィジュアライゼーションテクニックは所詮は一つの方法に過ぎません。


 基本的にはその人の潜在意識に入るか否かは


 反復回数×情動記憶で決まります。


 つまり、どれだけのそのことについて考えたのか、書いたのか、口に出したのか、見たのか、聞いたのか、心に思い描いたのかとその時の情動の強さによって決まります。


 不幸にもトラウマを抱えてしまい、日常生活を送れなくなってしまった人というのはこの情動の強さというものがあり、更にそれを何度も何度も無意識のうちに思い出してしまうことによって起こってしまうのです。


 こういったものは本人も意図せずに起こるものです。これを逆から考えて意図的に起こすためにアファメーションとヴィジュアライゼーションテクニックというものを紹介させて頂いております。講義内でも解説させて頂いておりますが、人間というのはぼーっとしている時や寝しなに思い描いたものや口に出したものは潜在意識に入りやすいのです。


 ですが、これはあくまでも一つのテクニックであり、いくらアファメーションで「俺は豪傑だ」と唱え続けたところで、それ以外の日常生活で細かいことばかり気にして、細かいことばかり気にした行動をして、他人から細かいことばかり気にする男だと言われ続ければ潜在意識を書き換えるのは難しくなります。これがドリームキラーが厄介である理由です。


 ですから、例えば普段からサブ3する自分を思い描き、サブ3を達成するために必要な本を読み漁ったり、サブ3した人の話をたくさん聞いたり、実際にサブ3をした人の走る姿を見たり、サブ3について考えるだけでワクワクして仕方ないみたいな日々を送ることが自分の潜在意識を書き換える最も良い方法です。


 ただ、人って言うのは結局放っておいたら潜在意識の通りに行動するし、考えるものなんです。○○さんの周りにもこちらが何を言っても出来ない理由ばかり言ってくる人間、やらない理由ばかり言ってくる人間というのが一人はいるものだと思いますが、こういう人は消極的観念に凝り固まっているので、本人も気づかないうちに消極的な考え方をするし、消極的な行動をするし(というか行動しない)、結局それが積み重なればより本人の消極的観念が強固になります。


 これらに一度意識的に介入しなければならないのです。


 これはおそらく私も人のことは言えないとおもいます。いまだにマラソン2時間13分でしか走れていないので、どこかで2時間13分の自分に囚われているはずですし、個人月商200万円の自分に囚われているはずです。これをどこかで打破しないといけないので、意識的に介入する必要があるのです。そして、それが成功の確率を上げることになるのです。


 また、「私は既に情報を制限せず取得しているので、その目的は達成しています(と思います。)」とのことですが、やっぱり(と思います)の域を出ないと思います。私にもかつてはフルマラソン3時間半とかの時代があったはずですが、その頃の私には見えていなかったことが今はたくさん見えています。


 結局その頃から色々な情報には触れていたはずですが、スコトーマになっていたらそれが見えなくなってしまいます。だから、自分ではそう思っていてもそうではないかもしれないから、潜在意識にもアプローチしていくのです。


 今の私もそういう部分はあると思います。本当はもっと良いやり方があると思いますが、今の私にはスコトーマになっている部分ってあると思います。ただ、顕在意識レベルでは一切そう思っていません。潜在意識を2時間6分台のレベルに書き換えてみないと分からないことってあるはずなので、出来るか出来ないかは別として、今から潜在意識にアプローチして成功の確率を上げていくのです。


 また、オリンピック金メダルが無理だと言われればそれはそうかもしれません。70億人の中で1人しかなれないですし、おそらくその一人はプロでしょう。他の仕事をしながらでは厳しいと思います。


 そして、その人間は普段から金メダルを取ることを考え、金メダルの為に食べ、飲み、寝、息をして、金メダルを取るために練習し、勉強し、マッサージをし、道具の手入れをするような人間で、そういう周りには同じようなつわものどもが集まり、自分が金メダルを取ることを信じてくれているコーチがいるはずです。


 つまり、人生全部が金メダルを取る為のヴィジュアライゼーションテクニックであり、アファメーションなのです。ですから、本人もアファメーションやヴィジュアライゼーションテクニックを使っているとすら思っていないと思います。


 もしも、○○さんがこのような生活を送っておられるのでしたら、特段アファメーションやヴィジュアライゼーションテクニックは必要ないです。ただ、その一歩を踏み出すために何らかの形で自分の潜在意識に介入しなければならない時もあるし、いずれにしてもやらないよりはやった方が良いことに変わりはないというところです。


 潜在意識を書き換えるのは成功確率を上げる為です。


 ですから、不可能を可能にすることも出来ないし、やらなくても成功している人はおっしゃる通りたくさんいらっしゃると思います。ただ、そういった場合でも大抵は生き方そのものがアファメーションやヴィジュアライゼーションテクニックになっていることも理解して下さい。つまり、いちいち特定の時間を取らなくても平素よりそのことについて考えているし、口に出しているし、書いているし、聞いているし、見ているし読んでいるしということです。


 ○○さんの疑問に答えているようなかゆいところに手が届かないような答えになっていると思います。また、腑に落ちないところをご質問いただけますと幸いです」


 というのが私の回答です。


 結局のところ、信念が一になると何をやっても結果が出るのが早いし、仕事するにも勉強するにも使えるので、割と何をやっても人並み以上になれるという大きな利点があります。


 そして、結果を出している指導者の方はほぼ全員「気持ちが大事」と言います。ただ、問題点としてはその「気持ち」というのが経験から得られるものであって、体型的に、理論的にまとめられている方が少ないのです。


 そして、これも問題点なのですが、市民ランナーの方にはこの手の講義は反応が悪いです。反応は悪いにも関わらず、私は先日数十時間かけて潜在意識が結果に繋がるメカニズムと具体的な方法論を解説させて頂きました。


 受講して下さった方からは大変高評価を頂きましたが、予想通り受講生様の数は少なかったです。私の仕事は売れるか売れないかに関わらず、役立つ情報をお届けさせて頂くことだとは思いますが、4月からは新しく従業員を雇うことにもなり、今後講義動画の価格を値上げせざるを得ないかもしれません。


 そうなる前に、もっと潜在意識について詳しく学び、9割の市民ランナーを尻目に自分は結果を出したい、厚底シューズ以上のアドバンテージをたった6000円の投資で得たいという方がいらっしゃいましたら、是非こちらをクリックして詳細をご確認ください。


 

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筆者紹介

​ウェルビーイング株式会社代表取締役

池上秀志

経歴

中学 京都府亀岡市立亀岡中学校

都道府県対抗男子駅伝6区区間賞 自己ベスト3km 8分51秒

 

高校 洛南高校

京都府駅伝3年連続区間賞 チームも優勝

全国高校駅伝3年連続出場 19位 11位 18位

 

大学 京都教育大学

京都インカレ10000m優勝

関西インカレ10000m優勝 ハーフマラソン優勝

西日本インカレ 5000m 2位 10000m 2位

京都選手権 10000m優勝

近畿選手権 10000m優勝

谷川真理ハーフマラソン優勝

グアムハーフマラソン優勝

上尾ハーフマラソン一般の部優勝

 

大学卒業後

実業団4社からの誘いを断り、ドイツ人コーチDieter Hogenの下でトレーニングを続ける。所属は1990年にCoach Hogen、イギリス人マネージャーのキム・マクドナルドらで立ち上げたKimbia Athletics。

 

大阪ロードレース優勝

ハイテクハーフマラソン二連覇

ももクロマニアハーフマラソン2位

グアムマラソン優勝

大阪マラソン2位

 

自己ベスト

ハーフマラソン 63分09秒

30km 1時間31分53秒

マラソン 2時間13分41秒

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